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私は非日常を望んでいる。  作者: ʕ•ᴥ•ʔ(神白)
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第15話

“只今、イギリスでとある事件が起きています!”


「ん?ドラゴン?」

「そう!そうなんだよ!しかもここ、エミルって子供俳優の家なの!私が大ファンの!エミルくんが怪我してないかな!?」


「いや、私に聞かれても。・・・ん?ねえ?世良さん。そのエミルって子の見た目の特徴は?」


「えっと、金髪でエメラルドグリーンの瞳だよ!」


・・・このドラゴン。家よりは大きくない。まあ、家が大きすぎるのも一理あるけど、大体3mぐらいか?そして鬣の色が金で瞳がエメラルドグリーン。・・・この子がエミルじゃね?


「・・・エミルくんって、ドラゴン好き?」


「え?あ、うん。好きだよ。それがどうしたの?」


もしかしたらなりたいと願ったのかな?でも、龍になったはいいけど話ができなくなったと。戻り方もあるんだろうけど戻り方もわからないと。メニューの使い方もわからないんじゃないか?


・・・ふむ。教えに行ってあげるか。コンバートも使って見たいし。


「よし!ちょっと出かけてくる。」


「・・・私もいく!」

「え??いや、でも。」

「龍奈ちゃんの能力について誰にも喋らないし、隠し通すから!」

・・・むむ。


「連れて行ってやればよかろうて。近くに寄らず、離れたところで確認させれば危険もないじゃろ。」


むむむ。


「お願い!」


「・・・はあ。わかったよ。爺ちゃんもテレビに私映るだろうけど内緒だからね。」


「もちろんじゃ。」


とりあえず、ここで準備させてもらおう。


「とりあえず、変装的な意味をこめて姿変えるね。」

コンバート!


光に包まれ銀髪の女の子キャラになる。


「え?!それって!」

「はいはい、質問なし。じゃ、行ってくるね。ほら行くよセーラ。」


私はてを掴みテレポートする。

行き先はテレビに映っていた現場近くのビルの屋上。家の庭にドラゴンが座り込み、それを囲むように拳銃を持った警察官が複数人居た。


「さてさて、話し合いしてくるから。セーラはここにいてね。」

「え?!あ!うん!でも言葉が!」


「大丈夫、大丈夫。」


そういって、私は警察官が構えている目の前にテレポートする。


〜ここからは言語共通化により共通語になります。[]が外国人の方の会話文です。〜


[?!何者だ!]


「私は日本からの通訳者みたいなものです。話を聞いてください。彼は危険なドラゴンじゃありません。この家に住む男の子で、エミルと言います。」


[な、なんですって!!このドラゴンがエミルなの?!]

何やら、お母さんみたいな美人さんが駆け寄ってくる。


「えぇ。本当です。彼はドラゴンが好きですよね?特徴をみてください。鬣は金色。瞳はエメラルドグリーンでしょう?」


[・・・本当にエミルなの?!!]


「キュルァ?」


「多分無理です。言葉がわからないので何を言ってるかあなたがたに伝わらないしあっちも伝わって無いでしょう。」


[そんな!・・・貴女はわかるの?]


「はい。わかりますよ。それで、彼を元に戻したいので、話をさせてもらっても?」


[戻せるの?!お願い!]

必死に頼み込んできた。そんなことされなくてもやるけどね。


そして、私は彼に声が届くように、顔の付近に飛んでいく。


「こんにちは!エミルくんですか?」


[ぼくのことばわかるの?]


なかなか幼いですな。

10歳ぐらいか?


「うん、そうだよ。私はリュウナ君はドラゴンなりたいと願ったんだね?」


[うん、そう。でも、もとにもどるほうほうがわからないの。]


「まず、メニューと言ってごらん。」


[え?あ。うん。メニュー・・・!なにかでてきたよ!]


「その2番目の項目を開くイメージしてみて。」


[うん!ん〜!あ!えっと。『ドラグーン』ってかいてある。ドラゴンのすがたを念じるとドラゴンに、ヒトのすがたをねんじるとヒトにもなれるってかいてある!]


あとは簡単だね。

「じゃあ、エミルくん自身の姿を思い出してみて!」


[ぼくのすがた。]

キィィィ〜ン!

光に包まれパジャマ姿の男の子がドラゴンが居た場所に座り込んだ。


[エミル!!!!]

[おかあさん!]


《うわぁぁぁぁー!!!!》


鳴り響く歓声。一件落着ですな。

さて帰るかね。


[あ!待って!貴女は何者なの?]


「・・・友達がエミルくんのファンでね、助けて欲しいと頼まれまして、来ただけですから。そろそろ帰りますね。」


[おれいになにかする!]


可愛い子だ。

はにかみ屋さん!

でも、

「何か欲しくてやったわけじゃ無いし。」


[でも何かしたい!」

[私からも何かお礼を。]


「んー。お母さんの方は気持ちで十分です。エミルくんには仲間申請して貰おうかな?」


[なかましんせいってなに?」


「んー。簡単に言うと、異能力者同士で友達になろう!かな?」


[友達!なる!]

[・・・あの、お礼をあげなければいけない立場ですが、貴女に頼み事があるのです。]


「え?なんですか?」


[貴女の住所を教えて欲しいのです。エミルを連れて遊びに行きたいので。]


え?それはちょっと・・・。

んー。


「住所は教えられません。個人情報ですし、私の身の回りの人たちに迷惑がかかる可能性があります。皆さんももうお気づきでしょうが、これは仮の姿です。まあ、日本のコスプレイヤーとでも思ってくれれば幸いです。それで、Skill・Creatorというゲームをご存知ですか?」


[うん!しってるよ!こんどかってもらうの!]

[えぇ。この国でも販売が開始されますし、エミルもこの通り欲しがっているので買うつもりですが。]


「私はこの姿で遊んでるんです。是非、ゲームの世界でも友達になって、遊びませんか?それだと外国にいても、近くで遊んでいるように感じるはずです。」


[うわぁ!それたのしみ!はやくかえるようにならないかな!]

[・・・そうね。私たちが貴女の住んでる町に行ったら、騒ぎになってしまいますし、貴女に迷惑がかかってしまいますね。]


「はい、すみません。わがまま言いました。」


[いえ、貴女と遊べるならエミルも楽しいでしょうし、その日を楽しみにしておきましょう。・・・でも、連絡の取り合いが難しいから、電話番号だけでも教えてくれないかしら?]


・・・ふむ。逆探知とかされたらめんどいけど。それを妨害する電波でも作って流しとくかな。電磁は便利だなぁ。


「はい。それは、仕方が無いので、お教えします。でも、他の人には教えないでください。貴女と貴女の夫さんとエミルくんは知ってても構いません。」


[もちろんです。夫にも言わせないようにします!]

[エミルもね!やくそくまもるよ!]


「じゃあ、仲間申請の仕方はね・・・」

[えっと・・・こう?]


ピコン!

エミル・マッケンナから仲間申請されました。認証しますか?

[はい]or[いいえ]


はいっと。

リーン!


[?いまのおとなあに?]

「友達なりましたよ。って音だよ。メニューと言って仲間のところ確認してみて、私の名前があるでしょ?」


[あ、ほんとだ!おもしろいね!]

「ね!じゃあ、そろそろ帰るよ。友達も待たせてるし。」


[あ、ぼくのファンの子?]

「うん、そうだよ。」

[じゃあ、これあげて!]

そう渡されたのは色紙で、エミルくんの名前が書かれている!


「もらっていいの?」


[うん!]


「じゃあ、もらうね。それじゃあ、そろそろ・・・」

[待てい!警察だ!そこの怪しい者!すぐに出頭しろ!!]


「・・・・・・。」

ふむ、長居しすぎたな。帰るか。

警察を冷めた目で見渡し、エミルファミリーには笑顔で、


「じゃあ、これ、連絡先です!またゲームの世界で再開しようね!エミルくん!」


テレポート!

世良さんのところまで移動し、道場に戻る。


「ただいま〜!」

「・・・(ポカーン)」


テレビと、私達を交互に見つめ、顎が外れんばかりに開けている爺さん。


ふむ。状況が落ち着くまで放置しよう。

その間に元の姿に戻って、サインは写メっとこう。

エミルくんと写真撮ればよかった。むう。惜しいことをした。






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