役立たずスキル「キノコ使い」が完全にネクロマンサーな件について～キノコマン・ブルース～

20年続いた人類とネクロマンサー軍の戦いは、はげしい損失を伴いながらも、魔王と呼ばれた凶悪なネクロマンサーの王を倒して勝利を収めた。敗れたネクロマンサーたちは数を減らし、世界中に散らばりながら逆転のチャンスを狙うようになった。

それから数年。
〝キノコを操る〟だけのちっぽけな能力しか持たないキキノイは年中ギルドの死体解体係にあまんじていた。平凡な日常を送る中、ある日、彼はネクロマンサーに襲われる。そこで彼は、自らの能力が単なる趣味ではなく、実際には恐るべき力だということに気づく。

キキノイの能力の真価は死体にキノコを生やし、それを強制的に操るというものであり、この能力はまるでネクロマンサーそのものだった。
彼の力を知った敵は、次の魔王にすえるべく彼を狙い始め、そして人類は魔王の器を先に排除すべく、キキノイの命を狙うことになる。

人類からもネクロマンサーからも命を狙われることになったキキノイははたして生き残ることができるだろうか。