551.【番外編】皇帝セラティー・ヤ・マティス 7
年末年始、投稿ペース上げます。
よろしくお願い致します。
「ねぇ、セラティー、時給とあるけれど、実際の魔法指導は何時間くらいなのかしら?」
よし。やりましたわ。フィアレアラいとこ姉上様が食いつきました。ふふふっ。逃しませんよ、いとこ姉上様。今を逃せば二度とこないかも知れないチャンスなのですから。
「初等学校入学前の幼少期と初等学校入学後の平日は、1時間半を予定しています。初等学校入学後の休日光の曜日と学期末休みは二時間。休日闇の曜日はお休みです。」
「幼少期に18時以降なんて大丈夫かしら?」
「お昼寝させればいいのです。さらに、夕食までに学習やお風呂等全てを終わらせ、夜の魔法指導後は寝るだけの状態に致します。大丈夫です。」
「そう?ならば妃達やエリザベートと相談してみるわ。」
「ありがとうございます、フィアレアラいとこ姉上様。是非お願い致します。私が言うのもなんですが、私が子どもの頃、お祖父様が父上の魔法の技術はショボい、ショボいと何度もおっしゃってました。そのショボい父上よりもショボい私では我が皇女に魔法指導なんて無理ですから。」
「…まぁ、そうね。確かに叔父上様大上皇陛下の魔法の技術は本当にショボいわ。王国に留学する前の初等学校一年生の頃までね、叔父上様大上皇陛下を怖いと思っていたのは。留学後、我が帝国に戻った時には私の敵ではなかったわ。
セラティー、あなた、お祖父様太上大上皇陛下とエリザベートのおかげで魔力量はまぁちょっと増えてはいるけれど、第二子だからショボいといえばショボいわよ。皇帝のクセに弐の宮家よりもギリギリなんとかちょい上程度しかないなんて。」
それは私のせいではありません。最初から皇家の魔力量は、弐の宮家よりも下でした。おまけに私は皇家の第二子です。死ぬほど努力して弐の宮家を抜き、帝王結界も張れるようになったのですから、むしろ私の努力を誉めてもらいたいくらいです、と言いたいところですが言える訳がありません。
「技術力もそうね。習うのが遅すぎたから皇帝としてはあり得ないくらい拙いわ。フィオナの娘エリザベート以降の皇帝では、たぶん、いえ、間違いなく最低よね。ショボい叔父上様よりもショボいのだから。
ああ、そうだわ。フィオナの娘エリザベートの母親だったセシルは、魔力量が少なかったから帝国全土に『帝王結界』を張ることが出来なかったけれどね、セシルの方があなたよりも断然全然上の五星皇帝よ。幼いセシルに魔法を教えていたのはフィオナだから技術力だけならば娘エリザベートと同等かそれ以上の五星なのよ。もし、仮にあなたがセシルと勝負したとしら、あなたは負けるわ。魔力量だけはあなたが上だけどね、そんなショボい技術力ではセシルに勝てない。」
ううっ。分かってはいましたが、私の技術力はそんなに低いのですね…。歴史的大皇帝エリザベート陛下に注目が集まっていましたが、実は母皇帝の魔法の技術力も凄かったなんて…。ならば…。
「はい。ですから、私は、なんとしてでも私や父上では得ることが出来なかった古の素晴らしい魔法の技術を我が皇女に習わせてやりたいのです。
現実問題として、皇女が七歳になれば始めないといけない『帝王結界』の技術を習得するための指導も私では難しいのです。
もし、通常の魔法指導の時間内ではとても足りず、時間延長が必要ならば、その場合、時給ベースを基本給の1.2〜1.5倍に引き上げますので、出来うる限りのご指導を受け賜りたく思います。
ああ、それと、同盟国の王子様や王女様が我が帝国に留学なさる時は、私が保護者になりましょう。公上ではありませんが、ザカラン国王陛下のお子達は、私のいとこ姪、いとこ甥となりますから。
フィアレアラいとこ姉上様の留学時代の費用は全て同盟国の王家にご負担いただいたと聞いていますから、我が帝国と致しましても同盟国の王子様王女様の留学費用は全額我が皇家が負担致します。
故にどうかどうか我が皇女の魔法の先生をお願い致します、フィアレアラいとこ姉上様。いとこ姉上様だけが頼りなのです。」
そう言って畳みかけます。さぁ、如何ですか?フィアレアラいとこ姉上様。さぁ~、さぁ~、さぁ~〜〜。
「(留学費用がただ…。しかも時間延長の時は時給のベースアップ1.2〜1.5倍…。やっば、やっば、やっば…。)
…。
…。
そっ、そうね。私は、壱の宮家の皇女だから、我が帝国の皇家五星の魔力量も魔法の技術もショボいのは問題ありと思うわ。
いいわ。いいわよ。我が帝国の未来のためにあなたの皇女の魔法の先生をエリザベートにするわ。夜でもいいならば大丈夫よ。」
「ありがとうございます、フィアレアラいとこ姉上様。」
「じゃ、私、とりあえず王国に帰るわね。また後でラリーのお迎えに戻るから。」
「はい、フィアレアラいとこ姉上様。いとこ姉上様のお戻りお待ちしております。」
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ふふふっ。やった〜。やりましたわ。ようやく父上にいい報告をすることが出来ます。
元々、皇家五星の子供の魔法の先生の給金は、皇族五星の子供の魔法の先生の三倍なのです。皇家は皇族の上にならないといけないので三倍必要なのは当たり前です。そして、たいてい子ども皇族五星の魔法の先生は、親がなりますから、フィアレアラいとこ姉上様が子ども皇族五星の給金の相場を知らないのではないかとは思っていました。




