543.【番外編】王家騒動 5
ノン:フィアレアラ、王族法により、王家四星王女の降嫁先は、侯爵家の嫡男以上の身分の男性と決まってます。つまり、侯爵家に年齢の合う嫡男、公爵家本家、又は分家に年齢の合う男子がいなければ公爵家本家の養子として王女と婚姻し、分家当主夫婦として独立するしかないのです。リリーがソメドックやイットー本家の嫡男がイヤならば分家に降嫁ですわ。
第一、三年前、サザリーナンダ公爵家の嫡男との婚約話をまだ早いと却下したのはフィアレアラではありませんか。サザリーナンダの嫡男はもう14歳ですから、強引に婚約を解消させるなんていけませんわよ。
フィ:ううっ。それは、あの時、リリーはまだ初等学校入学前の七歳の幼女だったからです。
はぁ~、しかし、法で決まっていては仕方ないので、イットー本家の嫡男をリリーの婚約者にします。
それしかない。
リリ:イヤです。五歳も年下の幼児なんて。まだ初等学校にも行ってない幼児と婚約なんてありえません。三年前、父上もそう言ってサザリーナンダ公爵家の嫡男との婚約話を却下したのではないのですか?
それに、イットーは、嫡男の三歳上に長女がいます。上の子が女性だからという理由で弟が嫡男という考えは間違ってます。そんな古い考えのイットーなんか絶対イヤです。
ノン:イットーはまだ正式に嫡子を決めてないわ。だけど、四星女性は他家に嫁ぐことが多いからそう言ったのよ。イットーはおそらく弟が家を継ぐことになるわ。イットーの長女は、ソメドックの第一夫人候補に上がっているのよ。もちろんあなたがソメドックの配偶者になるならばソメドックの第一夫人はあなただけど。
リリ:イヤ。どっちもイヤです。甥っ子か五歳も年下の幼児なんて。まだ分家嫡男の方がマシです。
ノン:リリー、王家の四星王女に生まれたからにはわがままは通りません。あなたには幼い頃よりそのように教育してきたはずです。
リリ:ならば母上にお聞き致します。母上は、ご自身も四星王女だったのに、何故私を産んだのですか?姪っ子王女に王位継承権を与えるためにソウル異父兄上の父上に嫁がされ、体のいい道具にされたくせに。
母上は、第一王子なのに四星王子として生まれたソウル異父兄上のお気持ちがお分かりになられていないのです。だから私なんかを産めたのです。父上の第一子なのに四星しか生まれないことを承知の上で、私を産んだのですから。
ノン:リリー…。
リリ:出て行って下さい。私は、四星確定の王家直系第一子王女に生まれてきたくありませんでした。今は、父上の顔も母上方の顔も見たくありません。
…………………………
ノン:ううっ。リリーがあのようなことを言うなんて…。ううっ。やはり私はザカランの妃になるなんて間違っていたのよ。リリーに申し訳ないわ。
フィ:それは違います。私がリリーの気持ちも考えずに無理矢理結婚相手を決めようとしたからです。私がいけないのです。私はリリーにただ私の側にいて欲しいという理由のみで、リリーの幸せなんて考えずに相手を選らんでしまいました。リリーが怒って当たり前なのです。私が悪かったのです。
ララ:それはそうですわね。フィアレアラ皇女様が悪いのです。あれくらいの年齢の女の子はとてもナイーブなお年頃ですから、もう少し慎重にお話なさるべきでした。
フィ:うっ…。(確かに…。私もあのくらいの年齢の頃は叔父上様皇帝陛下に無理矢理婚約を言い渡されそうで、嫌だったわ。相手も分かっていたし。)
リマ:まぁ、ですが、親が子の婚約者を決めるのは貴族だけでなく世間一般普通のことですわ。クノン称第一王妃陛下とフィアレアラ様がおっしゃることは貴族社会では正論です。高MRに生まれたからには、結婚相手が限定されてしまうのは現実問題避けれません。恋愛結婚なんてめったにありませんから。
ララ:それはそう、それはその通りなのですが、たまたまリリー王女様の身近にいる者たちが皆様恋愛結婚をしています。
特に、ウェスターナルのメリッサとリリー王女様の異父兄ソウル王子なんて超ラブラブ…。メリッサはソウル王子に相当惚れ込んでます。




