541.【番外編】王家騒動 3
(医務室)
医務官、弟王子、侍女等全員退室。
フィ:魔力切れですね…。
リマ:やっぱり…。
ノン:フィアレアラ、リリーを回復させて下さい。
(リリー回復)
リリ:父上???
ううっ。父上が、父上が、まさか、父上が女装趣味のヘンタイだったなんて。ううっ。
母上、異母上方も、何故、父上(の女装趣味)をお止めになられないのですか?ううっ。うわわ〜〜ん。うわわ〜〜ん。
ノン:リリー、このお方は、帝国壱の宮家の皇従姉皇女フィアレアラ・マティス殿下よ。
リリ:そんなはずはありません、母上。どこからどう見ても間違いなく父上です。ひっく、ひっく。父上です、母上。間違いなく、父上です。ひっく。
目も鼻も口も、輪郭だって父上です。
逆に母上にお聞きしますが、どう見れば父上でないといえるのですか?
眉毛ですか?眉毛ならば父上よりも少し細いとは思いますが、形は父上です。
お化粧で誤魔化していても分かります。
全員:…。(無理ね。リリー(王女様)を騙せないわ。)
ノン:はぁ~。やはり、仕方ないわね。
リリー、このお方は、帝国壱の宮家の皇従姉皇女フィアレアラ・マティス殿下であり、あなた達の父上の国王C・ザカラン・F・マ・アール陛下なのよ。
理由を説明するわね。とても長い話よ…。
………………
リリ:…。つまり、父上の本来のお姿は帝国壱の宮家の皇従姉皇女フィアレアラ・マティス殿下で、女装しているのではないということですね。
ノン:ええ、そうよ。あなたの父上は、男性であり、女性なのよ。どちらの姿も本当の姿だから、女装も男装もしてないわ。
リリ:父上が恥ずかしい女装姿を母上達に晒して喜んでいるヘンタイ国王でなくてよかった…。
全員:…。
ノン:むしろ、本来の姿が女性よ。男性の姿は前世の呪詛を受け入れたからなのだから。
リリ:ならば、異母弟達が、『父上とは別人だ。あの方は女性だった。父上は男だ。』と言っていたのは正しかったということですね。
はぁ~。
私はまだまだ見る目がないようです。私には父上としか思えませんでしたから。父上が魔力を使って女装していると。
全員:…。(正しいわ。見る目あるわよ。正解よ。)
リリ:ところで、母上。父上が初等学校時代に我が王国に留学していたならば、ラリーはどうなるのですか?父上の本来のお姿である帝国壱の宮家の皇従姉皇女フィアレアラ・マティス殿下と我が王国の王女がそっくりなんて、困りませんか?
私とテル、ベネは母親似ですし、父上似のクレは男の子で、クララ異母上にも少し似てますから大丈夫とはおもいますが、ラリーは女性の姿の父上にそっくりです。遠い親戚ではあまりにも似すぎと思います。
ノン:一応ね、考えてはいるのよ。あなたのいう通り、ラリーレアラ王女様は、あまりにもフィアレアラにそっくりだから。
スーラ様が帝国の公爵家のお方だから、ラリーレアラ王女様は、初等学校になったら母親の母国である帝国に留学してもいいかとは思っているわ。
中等学校になれば女子生徒は軽いお化粧を始め出すから、大きくなって戻って来た時にお化粧で多少誤魔化せるのではないかと。
でもまぁ、帝国は帝国で、うちの王国の王女が帝国壱の宮家の皇従姉皇女フィアレアラ・マティス殿下にそっくりというのも問題とは思っているわ。
けれど、スーラ様が側妃となったのは23歳で、女性にしてはやや遅い年齢だから、帝国でもうちの王国でもフィアレアラの同級生の女子生徒達の子ども達の多くは、ラリーレアラ王女様よりも少し年上なのよ。学校が違うことになるのだから誤魔化せるのではないかしら?
リリ:はぁ~。
それは甘い考えですわ、母上。
注意が必要なのは、学校だけではないのです。女性の目を軽んじてはいけません。もし、ラリーが帝国壱の宮家の皇従姉皇女フィアレアラ・マティス殿下とそっくりだと思わない者がいるとすれば、それは他人に全く興味なく遊ぶことだけに夢中のちびっ子男児か、もしくは超鈍い男性だけですわ。私から見れば何故親子だと分からないのか分からないくらいにそっくりで、祖が同じ親戚だから似ているなんて信じません。
万一、帝国と我が王国の両国でラリーの本当の母親が帝国壱の宮家の皇従姉皇女フィアレアラ・マティス殿下ではないかと噂されたら、どうなさるおつもりですか?噂なんて、あっと言う間に広がって、収拾がつかなくなります。
全員:…。(その通り。)




