538.【番外編】楽したいのに 6
ソメドック:「ウェスターナル公爵家嫡男ソメドック・マ・ウェスターナル、妹達とともに只今領に戻りました、お祖母様。」
「ああ、みんな、おかえりなさい。ごめんなさいね、ソメドック、中等学校三年生のあなたは自領に戻らなくてもよかったのに。」
ソメドック:「いえ、お祖母様、嫡男ならば学期末休みに自領に戻ることは当たり前ですから。勉強も大丈夫です。常に学年1位をキープしてます。子どもが生まれたばかりの叔父上に少しでも休んでいただきたいので。」
ああ、うちの孫達は、みんな優秀ないい子達ばかりだわ。メリッサもメリッサの夫のソウル王子様も超真面目で優秀だからね。両親に似てよかったわ。
(バタバタバタバタバタ…)
孫長男:「失礼致します、お祖母様。
いとこ兄上、いとこ姉上方、おかえりなさい。」
孫次男:「兄上、待ってくださ〜い、兄上〜。(ドアの外から)」
孫次男:「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。
失礼致します、お祖母様。
いとこ兄上、いとこ姉上方、おかえりなさい。(部屋の中)」
孫長女:「待ちなさい、あなた達、廊下を走ったら駄目よ。(ドアの外から)」
孫長女:「失礼致します、お祖母様。
おかえりなさい、いとこ兄上、いとこ姉上、◯◯(←ソメドックの一番下の妹の名前)(部屋の中)」
「あらまぁ、廊下を走るのはいけないことだけど、あなたも淑女ならば大声で叫ぶのはいけないわよ。」
孫長女:「はい、申し訳ありません。お祖母様。」
ソメドック:「あはははっ。みんな久しぶりだな。元気だったか?叔父上のところに男の子が生まれたんだって?」
孫長女、孫長男、孫次男:「はい、いとこ兄上。新しい弟は、父上が『アカドック』と名付けました。己の力で明るい未来を切り開く強い男になるようにと願いを込めた名前だそうです。父上にそっくりで、可愛い弟です。」
ソメドック:「はははっ。そうか、『アカドック』か。いい名前だ。では、さっそく叔父上のところにご挨拶に行くかな。明日からは自領視察回りに行かなくてはいけないからね。」
孫長女:「自領視察でしたら、私もご一緒させてください。」
孫長男、孫次男:「「ぼくたちも。」」
(ワイワイガヤガヤワイワイガヤガヤ…)
ああ、孫が六人もいるなんてとってもにぎやかだわ。うるさいくらいに。
あらまぁ、自領視察なんて行く気なかったのに、私が行くことを当たり前のように孫達が私の取り合いを始め出したわ。
孫六人で自領視察に行けば、久しぶりに本宅が静かになると思っていたのに、残念だわ。
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結局、期末休みの間中、孫達に連れ回されてしまったわ。楽できるどころか、孫が二倍に増えた分、目が回るほど忙しくて、騒がしかったわ。




