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515.【番外編】ぼくの人生計画 3

18歳、4の月の誕生日に国王として即位。同日、第一特別妃クノンと結婚し、称第一王妃の称号を与える。

18歳か19歳、クノンとの間に四星第一王女を授かる(予定)。


19歳、11の月末日、第二王妃としてクララ王女様と結婚する。

20歳か21歳、クララ王女様との間に五星王子又は王女を授かる(予定)。


21歳、9の月、第二特別妃としてリマリーエと結婚する。

22歳か23歳、リマリーエとの間に五星王子か王女を授かる(予定)。


23歳、10の月、側妃として帝国ロクデカン公爵家次女スーラがぼくに嫁いでくれる。

24歳か25歳、スーラとの間に五星王子か王女を授かる(予定)。


四星になる可能性もあるが、五星の子供だったら嬉しい。


26、27歳くらいに、クララ王女様との間に、もう一人五星王子か王女を授かればなお良し。


四人くらい五星が授かれば、我が王国の未来は安泰だ。


計画通りになるように妃たちに協力してもらいきっちり備えるつもりだ。ランセルやクロード国王陛下のように帝国と子孫が被ることだけは、絶対に避けなければならない。特に五歳年下のセラティーとは被らないように先手必勝でぼくが先に子孫を得る必要がある。



…………………………


「ザカラン様、如何なさいましたか?ザカラン様。」


「あっ、ああ。ぼんやりしていた。すまない。

クララ、王子が無事に産まれてきて嬉しいよ。ありがとう。ゆっくり休んで欲しい。」


ぼくは、ゴ・リキ・マ・アール王国国王C・ザカラン・F・マ・アール。今日、ぼくの第二王妃クララが二人目の五星の子供を産んだ。ぼくにとっては5人目となる子だ。ぼくが高等学校三年生の時に立てたぼくの人生計画は、今のところ計画通りに進んでいる。ぼんやりしていたのは、あの頃立てた人生計画を思い出していたからだ。


「王子の名前は、もう決めている。

『クレヴァラン』だ。第三王子『クレヴァラン・マ・アール』。」


「もしかして、お祖母様の前世のお名前をいただいたのですか?」


「ああ。クレアが王族として残る五星の曾孫になんらかの繋がりがあったら嬉しいと言っていたんだ。

クレアの直系王家の五星王女だったクララがぼくのところ妃になって、旧王家は義父上様クロード前国王陛下が最後になってしまったからね。」


「お祖母様もお喜びになられると思いますわ。」


「ああ。」


ぼくは、ゴ・リキ・マ・アール王国の国王だが、ぼくの正体は、テラ・ダール・ヤ・マティス帝国の皇族壱の宮家の皇女フィアレアラ・マティスだ。


前世の記憶から王国の未来を守るためにこの国の国王になることに決めた。


我が帝国の皇家皇族家系五星と、我が王国の王家王族家系五星は、祖が同じだ。故に、帝国と王国で子孫が被れば、家系五星を失ってしまう。世界第二位のゴ・リキ・マ・アール王国とはいえ、世界一の大国帝国と比べたら人口も国土の広さも経済力もかなり劣る。帝国の国力は、おそらく王国の三倍以上の差があるだろう。つまり、王国の方が子孫が失われ易いのだ。


だから、ぼくは、王国の未来を最大限に守り備えることにした。人生プランを作り、妃たちにも協力してもらい、確実に五星の子孫を得る努力をした。


その結果、五人の子供のうち、四人までも五星の子を授かったのだ。五星の王子が三人も授かって嬉しい。そして、五星王女も降嫁させるつもりはない。第一王子は王位を継ぎ、第二王子以下三人とも王族として残らせる。そこまでしなくてはまた危機的状況に陥る可能性がある。


『わぁあ〜〜』とぼくの子供たちが医務室に入ってきた。新しく生まれた弟を見にきたのだ。


「おめでとうございます、父上、クララ異母上。第一王女リリーレアラ、異母弟の誕生をお祝い申し上げます。

異母弟は、父上に似ていますね。小さくて可愛い。」


ぼくとクノンとの間に生まれたぼくの第一子の四星第一王女リリーレアラは、我が王家のお目付役だ。クノンにそっくりでとても面倒見のいい長女だ。


「異母姉上。これの何処が可愛いのてすか?真っ赤っ赤で全然可愛くありません。」


そう言ったのは、ぼくの第二子、五星第一王子テルヴァラン。第二王妃クララとの息子で生まれた第三王子クレヴァランとは同母の実兄となる。


「テルヴァラン。」


お姉ちゃんらしく異母弟を一喝する。テルヴァランはバツの悪そうな顔をした。


「父上、母上、弟を可愛いくないと言って申し訳ありません。第一王子テルヴァラン、弟の誕生をお祝い申し上げます。」


ぼくたちではなく、異母姉のリリーレアラをチラチラ見ながら謝罪するテルヴァラン。『これでどう?謝ったよ。』と、リリーレアラにアピールしている。テルヴァランは、姉に頭が上がらない。


リリーレアラの目を見たテルヴァランは、『まだ足りないのか』とばかりにはぁ~とため息を吐いた。


「ごめんね、弟をこれなんて言ってぼくが悪かったよ、…。えっと、父上、弟は何という名前ですか?」


「クレヴァランだ。」


「『クレヴァラン』か。クレヴァラン、お兄ちゃんが悪かったよ、ごめん。」


チラチラ異母姉リリーレアラの様子を伺っていたテルヴァランだが、漸くリリーレアラに笑顔が戻ったのを確認してほっと息をついた。


「ベネヴァラン、赤ちゃんは『クレヴァラン』というお名前だそうですよ。あなたもご挨拶をしなさい。」


ぼくの第三子五星第二王子ベネヴァランは、おもちゃで遊ぶのに夢中だ。母親のぼくの第二特別妃リマリーエにそう言われてもおもちゃしか見ない。


「ベネヴァラン、あなたは異母弟とおもちゃとどっちが大切なのかしら?」


異母姉リリーレアラの一言でベネヴァランが凍り付く。慌てておもちゃを母親のリマリーエに渡すと、「父上、クララ異母上、第二王子ベネヴァラン、異母弟の誕生をお祝い申し上げます。」と言って頭を下げた。そして、リリーレアラに抱きついて、「異母姉上、ごめんなさい。」と謝った。リリーレアラがベネヴァランを抱き上げ、赤ちゃんの顔をベネヴァランに見せている。二人とも笑顔で赤ちゃんが可愛い可愛いと言っている。


母親の側妃スーラに抱かれて赤ちゃんを見ていた二歳になったばかりのぼくの第四子五星第二王女ラリーレアラは、「赤ちゃん、赤ちゃん。」と嬉しそうに言っていた。


愛する妃たちと愛する子供たちがいることに幸せを感じる。母親と兄を亡くし、閉鎖的な壱の宮家で外部との交流のほとんどないままの幼少期を過ごしたフィアレアラとは大違いだ。今のぼくにはたくさんの家族がいる。家族の多さは責任の重さだ。フィオナがフェリオとフィオナの一人二役して家族を養っていたように、ぼくも休みなく働いて家族を養わなくてはならない。

離れがたいが、束の間の幸せ時間を終わらせ、ぼくは仕事に戻ったのだった。

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