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513.【番外編】ぼくの人生計画 2

「クノン、聞いて下さい。いいことを思いつきました。」


ぼくは、さっそくクノンに相談した。知っているらしいが、レリーリアラと妃たちに先立たれたフィオナの老後のことを説明した。


「エリザベートも長生きしました。ぼくも間違いなく長生きします。身体に異常があれば自己回復しますから。

ぼくは、フェリオのような寂しい老後は嫌なのです。自分と全く同じ顔の娘が落ち込む姿は、まるで自分自身の落ち込む姿を見ているようで気分のいいものではありませんでした。

ですから、ぼく、今度はクノンにそっくりの娘が欲しいのです。老後のぼくの癒やしになってもらいたい。」


クノンは、難しい顔をした。


「ないと思いますわ、ザカラン。

もし仮に娘が生まれたとします。その娘は必ず四星ですわ。ならば侯爵家の嫡男以上の身分の男性に降嫁します。四大公爵家の嫡男ならば、将来、子供に爵位を譲った後、夫と共に自領に戻りますから、王都にはいません。

侯爵家ならば裕福な侯爵家でなければ、王女の降嫁は厳しいですわ。私は、第一正妃同等扱いの特別妃になりますので、私の王女は四星王女の最高ランク降嫁金となります。さらに第一王女ならばもれなくランクに+αが付いてきます。ヨーデキール、イットー、フラインダー、イナコならば大丈夫ですが、ブードーデキールならばギリギリ、それ以下は経済的に厳しいですわ。さらに、年齢の合う嫡男がいるかどうか。もし嫡子が女性ならばダメですわよ。」


「…。」


その通りだ。王女を嫁にもらうならば半端ない支度金を用意しなくてはならない。そして降嫁後も元王女の品位に見合う生活レベルで養う必要があるのだからかなり経済力のある男でないと厳しい。


なんてことだ。ぼくの人生計画がいきなり躓いてしまった。ガーンと落ち込む。うっうっ。クノンに似た娘が欲しかったのに。残念過ぎる。


「ザカラン、ザカラン。そんなにがっかりしないで下さい。王子よりも王女がいいというのは私も同じですわ。前世の息子ヴィアランも今世の息子ソウルも四星王子であることを苦に思ってましたから。

私もザカランの子供ならば欲しいので、産み分けにチャレンジするのもありだと思いますわ。」


やった。クノンが同意してくれた。


「医務官に相談してみますわ。体質改善する必要があるならば、期間が必要ですから。子供はいつ頃お望みですか?」


「第一子を希望してます。結婚式を挙げた後、すぐにでも。」


クノンとの結婚式は再来年だ。来年、高等学校を卒業後にぼくは一年間兵役義務に就かなくてはならない。

少し前の法改正で、身分関係なく全ての国民男子には一年間兵役義務が課せられることになったからだ。王太従弟も例外はない。来年、高等学校を卒業する同級生の男友達たちと全員一緒に兵役義務に就く予定だ。


「私の年齢を考えても、クララたちのことを考えても早い方がいいと私も思いますわ。」


「はい。」


クノンは、ぼくの気持ちを理解してくれる。クノンのそういうところが大好きだ。


クノンへの気持ちが高まってくる。我慢出来ない。ぼくは、ぼくの隣に座っていたクノンをそのままソファーに押し倒した。


「んっ。ザカラン。ソファーよりもベッドの方が…。んっ。はぁ…。」


ぼくのキスから逃れ、そういうが、クノンが色っぽくてベッドに連れて行くまで待てないぼくは、転移魔法でベッドに移動した。


「無駄な転移魔法…。」


ニコッと笑うその顔が可愛くて愛しい。


「無駄ではありません。必要な転移魔法です。」


ああ、早く結婚して、クノンそっくりの娘が生まれてこないかな…、とぼくはそう思った。

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