第一章第四話
たこ焼きで空腹を満たした2人。
引き続きノートのまとめに取り掛かる。
年月日、時間毎に仮に並べていく幾つものノートの切れ端。ノート3冊分が切れ切れになり、ベッドに並べられている。
「ちょっとお尋ねしますがー。もしかして、これを片付けないと寝られないって事でしょうかぁ?」
「寝るのはどこでも同じでしょ!とにかくまとめたら、……⁉︎ね、ねぇ雪村!これ、明日の日付なんだけど!」
「どれどれー?AM3:00?しかも年月日の有る夢。今晩だ。……た、大変じゃん。凛!北海道、地震地震!」
「それはいくら何でも防げないよ。今からどこに訴えるのよ雪村ぁ。」
「うーん……確かになぁ……。SNSで呟いとく?」
「つくば市も地震多いから、ここまで揺れるかも〜〜〜。」
「なに、凛は地震苦手なん?」
雪村は話しながらSNSには呟いたが、まもなくして心無いリツイートがチラホラ有ったのも事実である。
「年が分かるノート、それ以外のノート。一応3冊分のノートまとめは何とか出来たね。今日以降で見た分は別ノートに書いとくよ。」
凛は何か考え事でもしているのか、うわの空だった。
「凛?今日はノートまとめてくれて、ありがとう。時間、遅くなってるから送ってくよ。」
凛はまだうわの空だ。
「凛?聞いてる?」
「あ、ごめん雪村。私、今晩、泊まってく。」
「はぁ?また俺は床で寝なきゃならんの?」
「別に一緒に寝たっていいけど、でも3時までは起きてるから。雪村も起きてて。」
「へ?凛、何言ってんの?」
「だから3時までは起きてるって。時間になったら、雪村はTV点けてね。」
「え〜〜〜。あと4時間有るしさ、仮眠しない?」
「雪村は寝たら起きないでしょ!仮眠はダメーーー。」
ノートに書き留めてる内容はこうだ。
(2035年5月20日AM3:00頃、北海道(場所不明)で地震。最高震度5強。5強の地域は山?市街では無いみたい。TVのニュースで、震源地付近で地滑りが発生したと報道している。その地滑りで麓の集落が孤立してしまったが夜明けまで捜索出来ず。)
「これが現実に起こったら、雪村のノート、信じるよ。」
「SNSだけで良いかなぁ。リツイートに根拠は何だか聞いてくるけど、夢に出てきたからってリツイート返した……。誰も信じる訳ないけどね……。」
「私もまだ今は信じてない。だから3時まで待つ。」
「で、でも2時間位は仮眠してもー……。」
「しょうがないから仮眠許す。2時間経ったら起こすからね。起きてくれなかったら蹴っ飛ばしてでも起こすよ。私はシャワー借りる。雪村は寝ちゃっていいから。」
凛に言われている間に寝てしまった雪村。呆れ顔の凛はシャワーをしに浴室に入った。