表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

「暮らし」など

神様の呼吸

作者: 維酉

春が行方を晦まして

気づけば知らない蝶が舞う

初夏と虱と青嵐と

ゆくみを帯びた晴天の

真昼の月が

ぽっこり浮かぶのと


子どもが

ちょっとおどかすような顔して

野良猫に近寄りつつ

またわたしに笑いかけて

人差し指たてれば

世界がきみをすきになるの


きみは魔法使い

その魔法にかかれば

生きてしまいたくなるから

きみはわたしのひかり

そしてわたしはきみのために

きみは きっと

わたしじゃないだれかのために

いつか愛をつかう

手段としてというか

暮らしとして


まさに時を待って

これからの季節はさんざめきながら

あふれだす思いを受けとめてくれるの

信じられなくても

世界がきみを愛すのが

いつか感じられる

信じられなくても

神様の呼吸が

いつかやさしく吹きかかる


おさなさが

春とともにどこかへ

行方晦ますのを待っていると

なんとなく

さみしい

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ