感動の再会のはずだった
私は、頭が真っ白になった。
蒼くんに、もう会えないと思うと胸がはちきれそうだった。
私は必死に抵抗したが、もう引っ越すことは変えられない。
蒼くんに別れの言葉も告げることができないまま、私はこの街を去ることになった。
私の事覚えているかな?
作業を終えた私は、蒼くんに挨拶しに行こうと思っていた。
わくわく感はあったが、不安と罪悪感の方が大きかった。何も言わずに、引越したことを蒼くんは怒っているんじゃないかと。
結局挨拶に行くのに、2時間以上も部屋で項垂れていた
ついに決心した私は、蒼くんに挨拶をしに行くことにした。
扉の前に立って、インターホンを押そうとするが、手が震えていてなかなか押せなかった。やっとの思いで押したものの、応えてくれることはなかった。不在なのかなと思ったが無視をしているかもしれないと思って、念の為、2、3回インターホンを押してみた。しばらく経って、
ガチャ
急に扉が開いた。
目の前にいたのは紛れもなく蒼くんだった。大人になって、すごくかっこよくなっていた。頭が真っ白になりかけたが、気を強く持った。
「初めまして!隣に引っ越してきた那須 紗也加です!」
初めましてと言ったのは、私の事覚えているかどうか気になったから。
覚えてくれてますように。と願いながら、彼の返事を待ったが、彼の口から出たのは、
「はぁ、そうですか。では。」
え?
と思ったのも束の間、彼はすぐに扉を閉めようとした。
「え、ちょちょっと」引き留めようとしたが、無理だった。
しばらく、呆然としていたが私はだんだんと怒りを覚えていた。
「絶対に思い出させる」と私は心に誓った。
思い出させて、私は彼に告白すると。
私は、家に帰って、まずは彼と関われるように計画を立てるのであった。
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