2人の出会い
「ふぁぁぁ、朝っぱらからうるさいな。もう少し寝かせてくれよ。」
今朝から、隣の部屋が引越しをしているみたいで、ドタバタとうるさかった。
二度寝はできそうにないので、蒼真はベットから出ることにした。
ふと時計を見ると、短針は10を指していた。
今は春休みに入り、特にする事もないので、遅くまで寝ることが多くなっていた。
時間的に、朝ご飯と昼ご飯を一緒にしようと考えた蒼真は、歯磨きをした後、勉強を始めた。
学費全額支援の特待生として、湳崇高校に通っている蒼真は、成績を落としたら、特待生の資格を剥奪されるので、毎日コツコツ勉強をしていた。
スマホを見ればLINEの通知が入ってた。翔太からである。
「明日部活OFFになったけ、蒼真の家遊びに行くわ」
すぐさま俺は返信した。
「ふざけんな、絶対来んな」
「別にいいだろー?お前一人暮らしだし、寂しいだろ?昼前に行くから、俺の分のご飯作ってくれ。人件費と材料費渡すから」
「はぁ」おれはため息をついた。
こいつはもう何を言っても無駄。1度言い出したら なかなか引かない奴なのだ。
でも、あいつがいたら退屈しないしいいか。
そう思って俺は、軽い足取りで、自分の昼ご飯を作るのであった。
ご飯を食べ終えた俺は、今熱中しているFPSのアプリを開く。
ピンポーン
ゲームを始めて、1時間くらい経ったであろうか。インターホンが鳴った。しかし、今はいいところなのだ。わざわざ出ようとは思わない。無視をしていると、2回、3回とインターホンが鳴った。さすがにうるさいので、家の扉を開けた。目の前には、女の子が立っていた。同い年くらいであろうか。スタイルがかなり良く、有名モデルなどと比較しても全く引けを取らない整った可愛らしい顔をしていた。
「初めまして。隣に引っ越してきた那須 紗也加です!」
彼女は、満面の笑みでそう言った。
だが、正直どうでもよかった。たとえ目の前がいる女の子がどれだけ可愛かろうと、俺は女の子が嫌いだ。関わりたくない、
「はぁ、そうですか。では。」
俺は、そう言いドアを閉めた。え、ちょちょっと、と言う彼女の制止の声も聞かずに。
次話は、紗也加ちゃん視点です。
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