転生
「あ"あ"〜〜〜」
おれは溜め込んでいたトイレットペーパーの芯をピラミッド状に組み立てればなんとかなるような気がして、せっせと組み立てたが案の定どうにもならなかった。
「、、、まぁ、ダメですよね」
もう、食料が尽きていたので今夜はコンビニ飯だ。
大学2年の夏に学校を辞めて以来何もせずに暮らしている、親にもいずれバレるだろう。
深夜のコンビニの駐車場にヤンキーがたむろしている、、なんて光景も最近はあまり見ない、代わりに外国人の店員が増えてきた。
「安いやつでいいか、」
おれはよく知らないカップ麺を1つレジに持って行った。今日はFチキはやめておこう、今はそれほど金がない。
人気のない道を帰っていく。信号がちょうどいいタイミングで変わった。まだ、おれもついているのかもしれない。そのまま交差点を渡ろうとしたら、これもまたちょうどいいタイミングでトラックがおれに向かって走ってきた。
こんな夜中に人なんていないと思ったのか、それとも居眠り運転でもしていたのだろうか。
あぁ、おれはこんなベタな感じで死ぬのか。こうゆうとき人は走馬灯なるものを見るらしいが、おれは何も見なかった。たぶん、わざわざ思い出すほどのいい思い出なんてなかったのだろう。
こんなことなら、さっきFチキを買っておけば良かったなんて考えながら、おれは最期のときを待っていた、