人類最強の男、殺戮の神城物語
俺の名前は神城龍也。ごくごく普通の高校生だ。
「よぉ~神城ぉ!よく学校にこれたなぁw」
「あっ、え、あ、はい……」
普段はこうやって弱いフリをしているが、本当は秘めた力を持っている……。
中学の頃は殺戮の神城と呼ばれていたことを知らない同級生はこうやって俺のことを馬鹿にしている。
「さ、殺戮の神城(笑)じゃねーかwwwww」
「な、貴様!?なぜその名を知っている!?」
「お前ダサすぎだろwwwその異名(笑)自分で考えたのか?wwww」
気が付いたらクラス中の人が皆、俺を見て笑っていた。
なんだよこいつら……俺のことをナメやがって……。
俺は教室を走って抜け出した。こんな学校はもう行く必要ねぇ。俺は自分で生きていく。
「……うわああああああっ!?」
無我夢中で走っていたら、車が俺にぶつかってきた。
「あ、あぁぁ……うぁあああ」
体中が痛い。俺、死ぬのか?
……殺戮の神城が……こんなところで……。
……あ、あれ?
生きてる?
…………ははは!やっぱり俺は不死身だ!!無敵だ!!!
「……ここどこだ?」
目を開けると、青空が見えた。本当にどこだここ?
『……さん…………殺戮の神城さん!』
「!? だ、誰だ!?」
俺の異名を知っているってことは……また中学の同級生か……?
『私は妖精です!殺戮の神城さん!あなたにこの世界を救ってほしいんです!』
「世界を救う……?なんだそれ。……まさかここって!?」
『そうです!異世界です!殺戮の神城さん、お願いです。この世界を救ってください!』
なぞの妖精の話はこうだ。
なんでもこの世界が魔王軍に支配されそうだから、この俺様を呼び寄せたらしい。
まったく……やれやれ。しかたがない。……世界、救いますか。
『あ、そういえば、お友達さんも呼んでおきましたよ!』
「……は?」
「よぉ、神城!どこなんだここは?お前が連れてきたのか!?」
「うわあああ!!ご、ごめんなさいいいいい!!」
『皆さんで力を合わせて世界を救ってください!』
「無理だろ!!」