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最初はビターに

まず、彼を初めて知ったのは小学4年生の時でした。

そこそこ生徒数の多い学校だったため、向こうはこちらのことを無論知らなかったでしょうけど。

彼はその頃からモテモテで、それはそれはモテモテで・・・私が嫉妬したことは間違いありません。

勘違いされては困りますが、決して彼に好意があったからという意味ではありません。

そう、彼は私の大好物であるお菓子を大量に無料で獲得することができるというポジションであったためです。

私がどれほど彼が手に入れるお菓子・・・チョコレートを溺愛しているかを語らせたら、ええ、貴方を眠らせませんよ。

一日中チョコの話ができるのです。

それぐらいチョコレートが大好きなのです。

あ、そうだ。

今度ドルチェ食べに行きません?チョコレートムースがとっても美味しいお店があってオススメなんです!

まったりとして口の中で蕩ける絶妙の食感が・・・え、話が逸れてる?

ああ、彼の話に戻りますね。

本当女の子って恋話が好きだぁ・・・


2月14日、バレンタインデーという、なぜ私は男に生まれなかったのかと心底思う日のことですよ。

それぐらいに愛してやまないチョコレートを彼は何の苦労もなく大量に手に入れていたのです。

それを見て私が歯軋りするほどに悔しく苦々しい気持ちでいたか到底口では表現できません。

さらにはそれをゴミ箱に捨てるという悪鬼羅刹のような所業を目撃した時には、チョコレートの敵!!と叫びながら闇討ちしてやろうかと軽く心を病んだこともありました。

彼を弁護する友人は捨てられていたのは味に保証がない手作りチョコばかりだったとのことなので、考えようによっては致し方なかったのかもしれません。

しかしながら、私のチョコレート愛はそれを許せませんでした。

ゆえに、彼の印象は小学生の時点で最悪であったことは間違いありません。

とはいえ、人格的に問題があると聞き及んだわけではありません。

思いこみがひどい子供がチョコレート愛ゆえに思ったことなので、お許しを。


そしてその後中学に進学しても彼はモテました。

もっとモテるようになったとも言えます。

小学生の頃からバスケをやっているので、身長もぐんぐん伸び、中学で170後半になり、尚且つ男前な顔立ちをしていたのですから当然と言えるでしょう。

無口な方なのでクール系イケメンとして、告白なんて1ヶ月に何度か分かりませんが、私ですら目撃したことがあるレベルです。

相当な数をこなしていたに違いありません。

また女性とお付き合いしていたという話を聞きましたし、実際下校するところを幾度かチラッと見かけたりもしていました。

見るたびに女性の顔が違う気もしていたので、結構とっかえひっかえだったのかもしれません。

そして、この段階で私の中で彼は「遊び人」というレッテルが貼られていました。

しかし問題はありません。

これは、あくまで私の中での話であり、私自身も公言するようなことはありませんでしたので。

逆に言えば、誰も知らないゆえに、私に対してそれを否定する人もいないかったわけです。

ちなみに彼はこの辺りの私の心境は知らないので、言わないでもらえますか?

たぶん、それなりにショックを受けると思いますので。

私が彼に異性として興味を持っていなかったことには、分かっているでしょうけど「遊び人」とまで思っていたとは知らないはずです。

そして相変わらず某日に大量にチョコレートを手に入れているという話を聞くたびに、「クソ野郎」などと言う、いささか人には聞かせられないような言葉を脳内で吐き出していたということも・・・もっと言わないでくださいね。


あと、知っている人は知っていると思いますが、彼の中学1年からの親友は学年一どころか学校一モテる美形でだったのですよ。

このことも苛立ちを増長させました。

その人物は彼以上にチョコレートを獲得していたからです。

でも彼のように捨てたりはせず、笑顔で受け取り持ち帰っているのを見て学校一の美形「プリンス」というあだ名は伊達じゃないと、関心したのも確かです。

まぁつまりは、捨てるやつは許せんということですね。


ちなみに彼とは一度も話したことはありませんでした。

小学生の6年間と中学の3年間同じ学校に通っていながら、一度も同じクラスになったことはありませんでしたし当然といえば当然かもしれません。

しかし、何のご縁か高校まで同じ学校に通うことになりました。

もしかしたらこの頃には、同じ中学から進学した女生徒がそれほど多くないので、なんとなくは存在を認識されていたかもしれませんが、それもよくわかりません。

つまり、それぐらいの距離でした。

高校入学当時には身長が180cmに、さらにバスケ部スタメンの座も1年でありながらすぐ獲得するであろうとまで言われた彼とは、ご縁があろうはずもないですし、それに対して不満もありませんでした。

むしろ、顔を見るたびにチョコの敵と思うことがないほうが平素の心の安定としてよかったと思います。


そんな彼と私でしたが、高校2年の時に何の因果か同じクラスになります。

そして、神の悪戯か冬休み前の最後の席替えで隣の席になったことから、私・宮野奈穂と彼・久瀬律の関係は変わっていくわけです・・・


こんな話面白くないと思うのですけど・・・まだ続けます?


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