表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/9

「勇者降臨、ただし即座にデバッグされる」

第6話へのいいね、ありがとうございます! 獣人たちが最強の門番へと進化したところで、ついに王国側が「本物」を送り込んできました。 選ばれし勇者。神に愛された男。 しかし、世界のコードを書き換えるアレンの前では、勇者の称号すら「ただの文字列」に過ぎません。

「そこまでだ、大罪人アレン!」


 湖のほとりに、眩いばかりの光が降り注いだ。  現れたのは、黄金の甲冑に身を包み、身の丈を超える聖剣を担いだ男。王国が数十年かけて育て上げた究極の兵器、勇者ジークだ。  彼の背後には、アレンを追放したレオン団長も、勝ち誇ったような顔で控えている。


「アレン、お前の悪行もここまでだ! 勇者様の【絶対勝利】スキルの前には、どんな小細工も通用しない!」


 レオンが叫ぶ。アレンは紅茶のカップを置き、ジークを【鑑定】した。


【対象:勇者ジーク】 【固有概念:絶対勝利(EX) / 神の加護(S) / 主人公補正(A)】


「なるほど。攻撃すれば必ず当たり、敵の攻撃は必ず回避する……まさに『勝つように設定された』存在か」


 ジークが聖剣を構え、大地を蹴る。その速度は光速に近い。 「消えろ、世界のバグめ!【シャイニング・ブレード】!」


 必殺の一撃。だが、アレンは指先を少し動かしただけだった。


【スキル起動:概念上書き(Overwrite)】 →対象:ジークの『絶対勝利』を『絶対敗北』に置換します。 →対象:『神の加護』を『神の呪い』に置換します。


「なっ……!?」


 空中でジークの動きが凍りついた。  必中のはずの聖剣は、自分でも驚くほど見当違いの方向に振り抜かれ、あろうことか足元の小石に躓いて、勇者は無様にアレンの足元へ転がってきた。


「ぐ、あああ!? なんだ、体が……運命が、反転している……!?」


「君の『勝ち筋』は、神様が書いたスクリプトに依存しすぎているんだ。僕がその一行を書き換えるだけで、君は世界で一番『運の悪い男』になる」


 ジークが立ち上がろうとするたびに、頭上に隕石アレンがコピペしたものが降り注ぎ、装備していた伝説の防具は「紙屑」の概念を貼られてボロボロに崩れていく。


「バ、バカな……勇者様が……圧倒されている……!?」  レオンが震えながら後ずさる。


「レオン団長、次は君の番だ。……君の『騎士団長』という概念、少し不相応だな。そうだ、『見習い雑用係』に書き換えてあげようか。一生、僕の国でトイレ掃除をしてもらうためにね」


「ひっ、ひいいいいい!」


 最強の勇者は地面で芋虫のようにのたうち回り、騎士団長は腰を抜かして失禁する。  アレンの国に、新たな「労働力」が追加された瞬間だった。

第7話をお読みいただきありがとうございました! 勇者の「絶対勝利」すら、アレンの手にかかれば「絶対敗北」への前振りに過ぎません。


次回、無力化した勇者と団長を引き連れ、アレンはついに自国を「正式な国家」として世界に知らしめます。 まずは……。


「……とりあえず、王国の玉座の『権威』を盗んで、ここの玄関マットに貼り付けようかな」


次回**「建国宣言、ついでに王権を強奪する」**。 お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ