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ヒロインの翼をエディットして最強の従者にする

第2話への応援ありがとうございます! 今回はヒロイン救出回です。 「折れた翼を治す」……そんな平凡なことは、世界の編集権限を持つアレンはしません。 常識を置き去りにする「概念エディット」の真骨頂をご覧ください。

「……やめて。私の翼は、もう二度と羽ばたけない……」


 銀髪の少女——リィンは、震える声で拒絶した。  天翼族にとって、翼を折られることは誇りを殺されることと同義だ。彼女を追放した一族の長は、無残にもその根元から彼女の自由を奪った。


 だが、アレンは呆れたように鼻で笑った。 「羽ばたけない? 当たり前だろ、そんな不便なもの」


 アレンの手が、リィンの背中の傷跡に触れる。 「君たちが『空を飛ぶために翼が必要だ』と思い込んでいるのは、ただの初期設定だ。そんな窮屈なコード、消してやるよ」


【スキル起動:概念剥離(Delete)】 →対象:リィンの背中から『翼欠損の苦痛』および『重力の縛り』を削除しました。


「えっ……?」  リィンの目から涙が止まった。今まで背中を支配していた燃えるような痛みが、一瞬で消え去ったのだ。それどころか、体が羽のように……いや、羽よりも軽く感じる。


 アレンは空を見上げ、鑑定を走らせた。  ターゲットは、先ほど作った湖の上に漂う「陽光」と「浮遊する光素」。


「……これをコピーして、君の背中に貼り付ける」


【概念付与(Paste)】 →『極光の飛翔』および『自律浮遊』を付与しました。


 リィンの背中から、銀色の翼ではなく、眩いばかりの**【光の膜】**が溢れ出した。  それは物理的な羽ではない。世界の理そのものが、彼女を空へと押し上げる「光の概念」の具現だ。


「……浮いて、る……?」  リィンの体がふわりと宙に浮いた。翼を動かす必要すらない。彼女の意志一つで、風を切り、重力を無視して加速する。


「羽がないなら、光になればいい。その方が速いだろ?」  アレンは満足そうに頷いた。


 その時、湖のほとりに不穏な足音が響いた。  アレンを追放した『黄金の獅子』騎士団の偵察隊だ。彼らは、突如として荒野に現れた巨大な水源を不審に思い、調査に来たのだ。


「……おい、あれを見ろ! 追放されたはずのアレンが、天翼族の残党と……何だあの湖は!?」  偵察隊のリーダーが剣を抜く。 「貴様、国宝である水源を盗み出したか! 罪を重ねるとは……その女共々、ここで処刑してやる!」


 アレンは溜息をついた。 「盗んだ? 人聞きが悪いな。ただの『コピペ』だよ。……リィン、少しだけ試してみるか? 君の新しい設定を」


 リィンは、自分の手に宿る光を見つめた。  今まで「無能な翼なし」と蔑まれてきた彼女の内に、見たこともない力が渦巻いている。


「……はい、アレン様!」


 彼女が光の尾を引いて突撃した瞬間、騎士団の精鋭たちが、反応すらできずに吹き飛ばされた。  彼女の速度は、もはや「生物」の域を超え、「光」の概念そのものと化していた。

第3話をお読みいただきありがとうございました! 翼を直すのではなく、翼という「概念」を捨てさせて光にする。 これがアレン流の救済です。


次回、逃げ帰った偵察隊が王国に報告し、いよいよ騎士団が本気で攻めてきます。 対するアレンは、拠点にさらなる「デタラメ設定」を盛り込み始めます。


「……とりあえず、門番がわりに『隕石』でも降らせておくか」


次回**「王国の精鋭、全滅まであと3秒」**。 お楽しみに!

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