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伝説の魔女、押しかけ弟子になる

第13話への評価、ありがとうございます! 騎士団に「五年分のゴミデータ」を突き返したアレン。 自業自得の重みに潰れた彼らを放置し、エディット・ネーションには今日も平和な風が吹いています。 しかし、そんな平穏を物理的に突き破る存在が現れました。 「魔法」という既存のシステムを極めた者が、そのシステムを無視して書き換えるアレンの元へ、時速数百キロで飛んできます。

「見つけたわ! 世界の理を裏口から弄くり回す、稀代のバグ野郎!!」


 空から降ってきたのは、少女のような外見に似合わぬ巨大な魔導書を抱えた、漆黒のローブの女だった。  彼女が着地した瞬間、アレンが丹精込めて作った芝生が衝撃で爆ぜる。


「……リィン、芝生の『不滅』設定がまだ甘かったみたいだ。後で修正パッチしておいて」


「承知いたしました。……それで、あちらの『不法侵入者』はどうされますか?」


 リィンが冷たい視線を向け、光の剣を顕現させる。  だが、降ってきた女はリィンなど眼中にない様子で、アレンに指を突きつけた。


「あんたね! 王都の空をジャックして、神様を強制ログアウトさせたのは! おかげで私の『魔法理論』が全部ゴミになったじゃない! 責任取りなさいよ!」


 アレンは面倒そうに片目を閉じ、彼女を【鑑定】した。


【対象:イヴ・イグニール】 【職業:伝説の魔女(SSS) / 賢者(SSS)】 【状態:知的好奇心の暴走(EX) / 弟子入り願望(MAX)】


「……『伝説の魔女』イヴ。この世界の魔法体系を一人で作り直したっていう、あの変人か」


「誰が変人よ! 私はただ、この世界の『真理』を知りたいだけ! なのに、あんたときたら……岩から硬さを盗む? 砂漠に湖をコピペする? そんなの、魔力計算が根底から崩れるでしょ!」


 イヴはアレンの足元に詰め寄ると、あろうことかその場で土下座した。


「……教えなさい。その『魔法を超えた魔法』を! 私の全ての知識、魔力、そしてこの体……全部好きにしていいから、その世界の編集権限、私にも見せて!」


 アレンは心底嫌そうな顔をした。 「断る。教えたところで、君には『管理者アカウント』がない。一般ユーザーがシステムファイルを弄ろうとしたら、世界ごとクラッシュするぞ」


「なら、私を『周辺機器デバイス』として登録しなさいよ! 私は魔力なら無限にあるわ。あんたの編集作業の『外部バッテリー』にしてくれて構わない!」


 アレンは少し考えた。  確かに、これからの建国には膨大な魔力リソースが必要だ。彼女の溢れんばかりの魔力を「ストレージ」として利用できれば、より広範囲の概念操作が可能になる。


「……分かった。ただし、弟子じゃない。君は今日から、この国の『非常用電源』だ」


「電源!?……いいわよ、最高じゃない! 接続しなさい、早く!」


 アレンがイヴの額に指を当て、彼女の魔力回路を自国のネットワークにリンクさせる。


【概念接続:外部魔力供給源(Battery)】 →対象:イヴ・イグニール。 →処理:彼女の魔力を『エディット・ネーション』の維持エネルギーに変換します。


「あああっ……! 世界のコードが……脳内に直接流れてくる……! 気持ちいい……!」


 頬を染めて震える伝説の魔女を無視し、アレンはリィンに向き直った。 「リィン、彼女を地下の『魔力発電所』へ案内して。あと、芝生の修理代を彼女の魔力から差し引いておくように」


 こうして、世界最強の魔導師さえも「ただのインフラ」として取り込んでしまったアレンの国。  しかし、この「魔力のリンク」が、遠く離れた異大陸の「真の脅威」にアレンの存在を知らせることになるのだが、今の彼はまだそれを知らない。

第14話をお読みいただきありがとうございました! 伝説の魔女ですら「電池」扱い。アレンの徹底した効率主義と、イヴの変態的な好奇心が混ざり合い、国はさらに加速します。


次回、イヴの魔力を得たアレンは、ついに「時間」という最も重い概念の編集に手を付けます。 一晩で千年分の歴史をシミュレートする、禁断の「加速開発」が始まる。


「……とりあえず、三連休が三年間続くように『カレンダー』を書き換えようかな」


次回**「時間操作で、一晩で千年後の文明へ」**。 お楽しみに!

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