電車の中でくじ引きを5回目
昨日はお休みすみません
火曜日、前回のくじ引きと違って、
早々に三人集まった
花織さんは、ぼくたちが、
電話でお互いの情報を交換してることを知らないので、
彼とは買い物に行き、僕とは、水族館に行ったよ
という話をして公平さと、次回のデートに
被らないようにの配慮だろう
でも、楽しかったとか、なんか、そういう風なの
・・・・あってくれてもいいのになぁ
「んじゃ、今回は、始めにもどってオレだな」
そう言って、鹿島さんは、トランプを取り出す
「ここに、通常のカードの半数、ハートとスペードのみのカードがある
各色13枚ずつ、同じ数字のものは組みとして、捨てられる
ババ抜きみたいに隣りの人のを1枚とっていき、最初に上がった人で
結果を決めるってところだな
花織さんなら、3人で、あとは、各人と」
カードをと切って、3等分にして、どーぞというポーズ
「では、これを」
すっと花織さんが取り、その隣りになるのを僕がとる
自分の中で、重なった数字を探すけどなかなかない
う゛ーん、26枚中2枚しか同じ数字がないから当たり前なのかな
何組か、全員か捨てた所で
「取った順序で、さくさくすすめようぜ、時間が足りなくなったら
笑うしかない」
そう言って、花織さん、僕、鹿島さんの順番に取っていく
ババがないといっても、ぱさぱさと組んで少なくなっていくのをみると
取り残されてる気分になる
「佐伯くん、本当にないのか?」
そう、疑わしげに聞かれたのは、5巡したころ
「え?」
もう一度カードをみても、ないと思う
「ないのか・・・」
こくりと、頷くと、苦笑された
「え?ありますか?」
「見てないから、解る分けないだろう
しかし、くじ運がわるいというべきなのか
見事にさけてるというべきなのか」
不思議そうに、笑いそして、いや、続けようと
手を振る
「たしかに、な」
若干にやにやした顔で、鹿島さんも笑ってる
うーん、くじ運はそんなに悪くはないのになぁ
何度か引いても、どんどんと溜まる僕のカード
そのたびに、ひくりと、頬が引きつるのは
笑いを堪えてるのかな・・・
「私の勝ちだな」
最後の一組をぱさりと置くと花織さんの
ちょっと嬉しそうな顔
「じゃ、3人でだな」
残り数枚の鹿島さん
あれ・・・おかしい
「で、見せて見ろよ」
「お・・・おかしいですよね」
「おかしいだろ?」
と、いうことで、手持ちのカード公開
「これと、これ、それに、これ」
花織さんが、さらさらと分けていく
「ううう・・・」
顔面が熱い、絶対赤くなってる
「可愛いなぁ~」
そう言って頭を撫でるのは鹿島さん
ちょっ、僕男ですってば
どんどんと、進むデート回数、そして・・・ですねぇ