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Lone Wolves  作者: 中野震斗
朧月會編
92/130

Episode92弱虫

「一尺八寸ー!」


栗原と一尺八寸、お互いが殴り合い拳がぶつかる


(痛て~!やっぱり俺喧嘩慣れしてねえわ…)


すると拳がズレ一尺八寸の顔面に直撃する、一尺八寸は後ろにのけ反る


「一尺八寸…てめぇとは一度やり合ってみたかったんだよ…」


一度食らっただけでかなりの痛みを受けた拳を栗原は躊躇せず繰り返す


「やばいやばい!!あいつマジでヤル気だ!」


一尺八寸はこのパンチを避けるだけで精一杯だったが、衝撃が背中に走る


「ぐがぁっぁ!」


その衝撃は痛みだ、後からとんでもない痛みが伝わってくる。そこらへんに落ちていた角材で栗原を殴るもそれは全く効いていないようだった。


(待てよ?俺は何でテコンドーなんかやってんだ?)


一尺八寸は栗原へ足を延ばす


(今ここでこいつを蹴るためだ!)


その蹴り上げた脚は無駄に長い長身のせいであだとなり、栗原に掴まれる


「お前の身長が高くて良かった」


一尺八寸の足を引っ張り体を栗原は自分の方に一尺八寸の体を寄せる、そして胸ぐらを掴み顔を殴る


何度も何度も殴った、一尺八寸の意識はなくなりかけていた





弱いと思われるのは嫌だ、今までまぐれ以外で勝ったことなどない、今まで戦った人物の中で栗原が特別強いというわけではないが


(こいつと俺は覚悟が違うんだな…)


栗原は元クレイジーハウスのNo.2幹部なりの維持があるのだ


(でも!俺だって!!)


一尺八寸は栗原の首を掴む


「なに!?」


「悪かったな、腕長くて」


栗原の首を前に押し出す、栗原は思わず手を放してしまう


「おら!」


拳を栗原へと降り上げる


ボコボコと栗原を殴るが栗原は聞いてるのか聞いていないのかわからない表情だった。


(何でだ?こいつの拳の一つ一つは弱いのに、何かがこもっている感じがする)


栗原は殴られながらも、ハッとした顔をする


(こいつは強さじゃなく…人柄で成り上がってきたのかもな…それならたとえ弱くても仲間のための信念が)

(こいつの強さの秘訣かもな)


栗原は一尺八寸の拳を掴み、止める


「俺の負けだ」


「はぁ!?何なんだお前!それでいいのかよ!」


急に喧嘩を終わらせた栗原に一尺八寸はとてつもない剣幕でぶちぎれた


「俺はそれがいい、お前みたいに男らしいやつは初めてだ」


「?」

(なんかわからないけど褒められてる?)


「じゃ俺はこれ…」


バコォ!!


話している途中の栗原を横から入った羽沼が殴る


「何してんだよ!?」


その行動に一尺八寸は困惑と怒りをあらわにした


「こいつはもう用済みなんだよ…なぁ栗原ぁ!?」


栗原を踏みつけ恫喝する羽沼を一尺八寸は横から殴る


「あぁ?」


顔面を殴られたはずなのに、羽沼にはまるで聞いていないようだった


「黙れや…」


(すまないみんな…)

栗原は心の中で皆への謝罪をしていた、No.2だったのに今はこのざまであることに…


そして一尺八寸を上から踏みつけようとする羽沼だった…

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