プロローグⅡ
本編前にもう一度、プロローグ的なものを挟んでみます。こちらの方が自分的にしっくりきたので…。
大朝陽平は困っていた。
今現在、放課後に校舎裏に同級生の女子に呼び出され、
「陽平君! 好きです、付き合ってください!」
と、絶賛告白されている途中だ。
どうも、高校に入ってからモテやすくなっている気がする。
中学では、誰にも告白されたことは無かったのだが、高校生なって二年目で、先輩後輩同学年合わせて、二十人くらいには告白された。
うーん……、俺の何がいいのだろうか。
中学から変えたことはあまり無いのだけれど、唯一変えたことは眼鏡をコンタクトに変えたことくらいか。
こんなことで全国の男子全てがモテるのなら誰でもするだろうけどな……。
元からの性格が、誰とでも仲良くなれるタチで、好かれやすいことはあるが、流石にそれだけでは無いと思っている。
あ、やべ。放置しちゃってた。
少し心配そうな表情をしている。
「その、ごめんね。君とは付き合えないよ」
答えは決まってたんだけど、他の人と同じ返し方は少し気まずい。でも結局、いつもと同じ返し方をしてしまった。
同級生は、少し悲しげな顔をしながらも、陽平君だもんね、と一応納得している様子、いや、分かってた風に一人頷き、恥ずかしさからか急いで走って帰ってしまった。
はぁ、と大きくため息をつく。
「今月、何度目だ……?」
誰も聞いてないのを確認し、一人呟く。
六月中旬、もう五回目だ。
高校二年生になってからは特に多い。
良くない……。全くもって良くない傾向だな、と、最近俺は、苦虫を噛みつぶしたかのような感覚に陥っている。
今のところ、俺は誰とも付き合うつもりはない。
勿体ないとは自分でも思うけど。
それは主に、俺自身の考え方のせいだ。
そりゃ勿論、結婚願望がないわけでもないし、可愛いとか、美しいと思う人は居る。
青春物語や、ラブコメには惹かれるし、周りの友達が付き合い始めたりすると羨ましく思ったりもする。
だけど、今まで告白してきた子達と付き合うつもりはない。
しかし、決して彼女らが嫌いだとか、魅力的じゃない訳ではない。むしろ、良い人生を送ることができるかもしれない。
でも、それを俺は求めている訳じゃない。
そこを終点にするつもりは全くない。
俺は、あるものを中学校時代からずっと探している。
それを、見つけたいんだ。
しかし、それは、中学生や高校生程度の身分で簡単に見つけられるようなものではなくて。
大人ですら、見つけられない人のいるようなもので。
気づいた時には失ってることもあって。
そしてそれは、結局自分にしかその本当の価値が分からないもので。
探すのに一生を費やすべきのものだ。
俺は、本当の生きる理由を探している。
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でも書いてて思ったけど、やっぱり恋愛とか日常系書くの苦手だ……。