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24話 日頃のお礼

それから、ラルムと僕は屋台を周り、コンカルノーの海産物グルメを堪能しまくった。…まぁ

僕のお財布が許す範囲だけど。


あらかた周り終わったところで、せっかくなら飾り細工も見て回ろうとなった僕達。


ラルムはすぐに興味を無くしたようで暇そうに僕の後をついてきてたけど、僕は、髪飾りや首飾りの、細部までこだわった見事な装飾に思いの外目を奪われてしまった。


「わぁ、細かくて綺麗な装飾だなぁ。職人達の技術の高さを感じるや!さすが職人の町コンカルノーだ」


「お、にぃちゃん!嬉しいこと言ってくれるねぇ!ちょうど、にぃちゃんが見ている辺りは、若い職人が作ったものを並べてる棚でなぁ。

知名度が低い分、値段はお手頃だが、技術は名の知れた名工にも引けを取らねぇ、いい腕をした奴らばかりの代物さ!

にぃちゃんは、誰か好い人いないのかい?日頃のお礼に贈り物なんかしてみるのもいいんじゃねーか?」


僕の独り言を聞いた店の店主は、陽気にそう話しかけてきて。

そんな店主に僕はこう返事を返した。


「そんな相手じゃないんですが……僕と一緒に魔王討伐に出向いてくれてる魔法使いの女の子に、日頃のお礼に、何か買ってあげるのもいいかなって思ってたところなんです。でも、どんなものを贈ったら喜んでくれるかイマイチわからなくて……」


「ほうほう、その子はどんな感じの見た目の子なんだ?」


「深紅の髪をツインテールにした、ちょっぴり気の強い女の子です」


僕の返しに、ラルムが、それ、お嬢ちゃんに聞かれたら殴られてるぞと小さく突っ込みをいれた。

そんな僕らのやり取りを面白そうに聞いていた店主は、ガハハと豪快に笑って、こう言葉を続けてきた。


「それなら、髪飾りなんでのはどうだ?この辺りに並べられている髪飾りは、特に人気だぜ?贈り物にゃ、ピッタリだと思うけどな」


店主が指を指した先には、色とりどりの綺麗な髪飾りが並べられていて。その中の一つに僕は目を引かれたんだ。


「これ…うん、サーシャのイメージにピッタリだ!すみません、これいくらですか?」


「そいつは20クォーツだよ」


僕が指差したのは、2つ対になった髪飾りだ。リング状になった金色の金具には、細かな装飾が施されており、装飾の中心には、一見透明にも見えるが、光の当たりかたによって、淡いブルーにも見える綺麗な宝石が飾られていた。


「お、こりゃ、月長石だな」


僕が指差した髪飾りを見て、ラルムはそう口を挟んできた。

「ラルム、この石の事知ってるの?」


僕と問いにラルムは得意気に言葉を続けた。


「おう、これはな、色んな石言葉があるけど、その中の一つに、旅の安全を願うって意味も込められてるんだぜ。お嬢ちゃんにあげるにはピッタリかもな」


「へぇ、ラルム、物知りなんだね。じゃこれください!」

「へぃ、毎度!じゃ、彼女喜んでくれるといいな」

「だから彼女じゃないですって!でも喜んでくれると嬉しいです」


そんなやり取りをして、店をあとにした僕。

その後ろをラルムはニヤつきながらついてきたのだった。

「ちょっとラルム。なにニヤついてるの?気持ち悪いなぁ」


「なんでもねーよ!気にすんな!それより、そろそろお嬢ちゃんと落ち合う時間だろ?急いだ方がいーんじゃねーか?」


「はっ!そうだった!遅れたら絶対どやされる!ラルム!急ぐよー!」


待ち合わせに間に合わせるのに必死で、あわてて走る僕の後ろで、ラルムがこんなことを呟いてた何で僕は全然気がつかなかったんだ。


「まぁ、月長石は、別名恋人たちの宝石とも呼ばれて、恋愛成就の石でもあるからな。俺はお嬢ちゃんをお応援してるんだぜ。こんな、にぶちんに恋するなんて、お嬢ちゃんも苦労するよなぁ」


「ラルムー!はやくー!!」


「へいよー!今行く!」


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