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スリル屋

作者: 陰宗

20XX年、世界中で治安が良くなり凶悪犯罪がほとんど発生しなくなった。しかし、凶悪犯罪がほとんどないというのは本当に退屈である。ニュースを見ても流れるのは政治家の汚職や万引きの事件ばかり。スリルを味わおうとして、バンジージャンプやジェットコースターなどもしてみたがどうしても物足りない。かといって自分から犯罪をしようという気にもならない。まったく、この世界は退屈だ。そんな時、ある噂を聞いた。味わったことのないようなスリルを味わわせてくれる店があると。退屈しのぎに行ってみることにした。

「いらっしゃい。日時と場所を教えてくれればとびきりのスリルを用意しますよ」

「でわ、明日の夜11時にXX公園でお願いします。」

「承知しました。お代は、後払いで結構ですので」

「わかりました。明日はよろしくお願いします」

いったいどんなスリルを味わわしてくれるのか。ドキドキしながら帰路についた。

11時頃XX公園にて

「おい!金を出せ!」

男が首筋にナイフをたてて脅す。少しばかり血がたれる。実際に経験してみると意外と臨場感がある。演技だと思っても冷や汗が止まらない。

「もう、結構です。とりあえずお代を…」

ドスッ

「ゔっ…」

後日

「今日のニュースです。最近、スリル屋という名前の店が人気です。様々なスリルを体験させてもらえるということで若い世代を中心に人気が広まっています。皆さんも是非一度スリルを体験してみてはいかがでしょうか?…」

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― 新着の感想 ―
[良い点] 想像を掻き立てられるところ。 [一言] 強盗は演技なのか、それとも新手の犯罪なのか。想像の余地が広くて読後も楽しめました。
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