表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もう1人の自分が女だったらどうしますか?  作者: 功刀


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

63/67

いたずら

 今日は休日で家でのんびりとしている。

 というか外は寒いし、家から出たくないのってのもある。

 なので、部屋で漫画でも読んで過ごすことにする。


 学校で千葉からとある漫画を借りたので、今日はそれを読破しようと思っている。

 読み終わったら続きの巻を貸してもらうつもりだ。

 そのためにも今日一日で読み終えたいのだ。


 座って漫画を読んでいると、晴子が話しかけてきた。


「春日ー。どっかいかないか?」

「今日は家から出たくない」

「えー。なんでだよー」

「だって外は寒いし、この漫画も読みたいし」

「む~」


 こんな日は家でぬくぬくと過ごすのが一番だ。

 せっかくの休日なんだ。

 漫画読みながらだらだらとしていたい。


「なぁ。春日ー」

「なんだよ」

「暇だよー」

「俺は暇じゃない」

「漫画読んでるだけじゃないかー」

「これは千葉から借りたやつって言っただろう。今日中に読み終えたいんだよ」

「むぅ~」


 さっきからやたら話しかけてくるな。

 これじゃあ読書に集中できん。


「しばらく集中して読みたいからさ。一人にしてくれないか」

「…………」


 ……やっと静かになったか。

 これで安心して読めるだろう。


 ふぅ。

 んじゃ続きを読んで――


「えいっ」

「うひゃ!」


 こ、こいつ……

 脇腹をつついてきやがった。


「えいっ。えいっ」

「ちょ……や、やめろっての! な、何するんだよ!?」

「ふふん。隙だらけだったからつい」

「だからって俺で遊ぶなよ!!」

「えー」

「つーか邪魔すんな! 俺はゆっくり読みたいんだよ!」

「…………」


 ったく。困ったやつだ。

 晴子――というか、俺ってこんなことする性格だったか?

 ……まぁいい。

 今はゆっくりと――


「だ~れだっ」

「うおっ」


 急に真っ暗になったかと思えば晴子の仕業か。

 今度は後ろから俺の目を隠してきやがった。


「やめろって! 何も見えないだろ!」

「ほらほら。誰だか当ててみなって」

「んなもん晴子しかいねーだろ!!」

「せーかい」


 やっと解放してくれたか……


「さっきから何なんだ!? いちいち邪魔するなっての!」

「いやさ。何となくやってみたかったし?」

「あのなぁ……」

「春日だって、こういうことされてみたいと思ってたじゃん?」

「こんな時に実践すんなよ……」


 今日の晴子はどうしたんだ。

 落ち着いて読書することもできん。


「さっきも言ったよな? 今日中に読破したいんだって。頼むから一人にしてくれよ!」

「…………」

「つーかどうかしたのか? やたらイタズラしてくるけど。何があったんだよ?」

「…………」


 ……うん?

 静かになった?


「おい? 晴子?」

「…………春日が悪いもん」

「は?」


 俺が悪い?

 何を言ってるんだこいつは。


「お、俺のせいかよ!?」

「…………」

「何とか言えよ」

「だってぇ……構ってくれないんだもん……」

「…………」


 なんだろう。

 すごく嫌な予感がしてきた。

 こいつ。もしかして……


「一応聞いてみるけど、なんでこんなことしてきたんだ?」

「…………春日が……構ってくれないから」

「それだけ……?」

「うん……」

「…………」


 あ、頭痛くなってきた……

 構ってほしいという理由だけで、さっきから嫌がらせしてきたのかよ。

 しょーもない。何やってるんだか。


「あのなぁ……そんな理由でちょっかい出してくるなよ……」

「うるさい! オレは悪くないもん!」

「逆切れかよ!?」

「構ってくれない春日が悪いもん!」


 何もしてないのに怒られたぞ。理不尽すぎる。

 つーかこれでも相手してやってるつもりなんだけどな。

 まだ足りないってか。


「俺にとっては貴重な休日なんだよ。一人でゆっくりさせてくれないか」

「――もん」

「えっ? 何か言ったか?」

「オレはいっつも……一人だもん……」

「…………」


 ああそうか。

 俺が学校に行っている間は、晴子はずっと一人になるんだったな。

 だからこんなにも寂しそうにしているのか。

 仕方ない。


「分かったよ。付き合ってやるよ」

「……! いいのか?」

「このままだと落ち着いて読書すらできんしな。んで? 何をするんだ?」

「んーと、なにしよっか?」

「考えてなかったんかい……」

「へへっ」


 嬉しそうにしやがって。

 まぁいい。今日ぐらいは構ってやるか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ