第八話 援護戦2
読んでくださり感謝します。
「ガハッ!?」
……何が起きた?
状況を判断するために周りを見やる。
【む? 確かに貫いた筈だが?】
先程助けた少女が一人と、胸を貫かれた自分。
【どれ、今一度この手で…む!】
少女が動けない俺に向かって最後の止めをするべく構えた手が止まる。
その隙を逃さず、距離をとる。
「やぁぁっ!」
【新手か!?】
メイが飛んできた。
【いや、この感覚……そうか。覇者だな?】
「そうだよ!」
常人では見えない斬撃。
ややメイが押されている。
「く、生憎回復が出来ないんだけどな」
止血はしたものの、大量に血を流した為に視界がぐらつく。
「光輝!」
「千代か!?」
其処に息を乱した千代が来た。
「大丈夫!?」
胸の傷を見て心配そうに尋ねてくる。
「ああ、それより千代の能力で数分前に戻してくれ」
千代は時間などを操れる。
例え治せなくても時間稼ぎと動ける様にはなる。
「………」
千代がどうするか迷っている時...
(皆さん、もう少しで援護が着きます。それまで何とか持ち堪えてください)
「……わかった。その代わり、援護の人が来たらすぐに下がってね?」
「了解」
明の念話を聞いて千代が少しならと判断する。
【最初の勢いはどうした?】
「むむむ~」
ヤバイ、押されてる。
傷が戻ったのを確認すると、すぐに駆けた。
「はぁ!」
【ぬぅ!!】
突然の攻撃に一旦動きが乱れ、其処に...
「やぁ!」
かけ声に似合わない鋭い突き。
ギリギリながらも交わす。
再び態勢を整えとするが許さない。
入れ替わるように攻撃を喰らわせる。
【ぐぬぅ!】
態勢が一番傾いた所で...
「此処よ!」
【なに! お前は!!】
千代が少女を空間ごと固定した。
【………外れん】
必死に外そうとするが遅い。
千代が厳重に時空を凍結する。
「主殿!」
「ん? ああ、心配かけてすまない」
光輝の異変に気づいたファルキリーたちが駆けてきた。
とりあえず、少女を抑えることに成功したので一安心。といった所で...
『援護は必要なかったみたいだね?』
上空から聞こえた言葉に再び身構える。
『えーと、安心して。敵じゃないよ』
上空から一人の少女が降りてきた。
見た感じ歳は自分達と同じくらいだ。
頭や腰やらにガチャガチャと鉄の銅を下げている。
「御初に御目にかかります、アリーナです」
ヨロシクーと手を差し出してくる。
その行動に何だか先程までの戦いが嘘の様に穏やかな雰囲気となった。
「…って、敵が出てこない」
周りをキョロキョロにて確認するが、見当たらない。
【先程の奴らならもう此処には居らん】
先程の少女がゆう。
「確かに、何も感じないわ」
「僕もさっき上から見ていたけど奥に逃げて言ったよ」
「……なら、この子を明に連れて行くか」
「そうね」
千代が一旦少女を空間に封じ込め、消す。
一応の警戒をしながらも明の待つテントへと向かった。
駄目文ですが今後もよろしくお願いします。
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