第二話 依頼
…特にありません。
いつも通り今では慣れきったゲートを通り、到着した。
トレイヤさん達とは後でここで一旦別れる。
「私達はこの後ヌー元帥と会うことになっています」
明について行きヌー元帥の待つ部屋へと来た。
コンコン
「……入ってください」
想像していた声とは違い若い声が聞こえてきた為一瞬と惑ったが……
「お久しぶりです」
「うん、いつぶりかな?」
中にいた人物はまだ青年とも言える容姿な為、納得できた。
「えーと……始めまして英雄の皆さん、ヌーと申します」
よろしく、と差し出された手に握手を返す。
本当に元帥なのだろうか?
「ヌー元帥は天使とエルフのハーフなので寿命も長く、現在500を超えています」
「「500!!」」
「……にしても若すぎだろ?」
「ハハハ、普通のエルフなら300程で亡くなるけど天使の血が流れているからね」
エルフの寿命と天使の寿命が合わさり、かなり生きれるらしい。
「おっと、早速だが本題に入るね。実は今回死の森の行くにあたって依頼したい事があるんだ」
「実は森に『堕天』が落ちたらしくてね、退治してもらいたい」
「堕天?」
「うん、それもかなり強い方らしくてね……父が困っているんだ」
堕天と言うのは堕天使のこと、実は光輝達は明が入院している時にマリーと言う堕天使に遊びに来たと一方的にボコられているのだ。
もちろん後で明から怒られていたが…
…………。
その時の事を思い出したのか黙る三人。
「落ちた堕天使の名前は…」
ゴクリ…と三人がつばを飲む。
あの後堕天使の名はいやと言うほど頭に叩き込んだ。
……死にたくないから。
「残念ながらその堕天使の名はわからない」
「わからない?」
「ああ、父もその堕天使の名を思い出そうとすると靄が掛かったように出てこないらしい」
「……おそらくその堕天使の名は『シーナス』偽りの神とも言える者です」
「シーナス!? 馬鹿な!!」
その言葉にヌーが今までに無いくらい驚く。
「明、シーナスって誰だ?」
「シーナスは300年ほど前に消された神です」
「しかしシーナスは父や僕、明や十二神によって完全に消したはずだ!」
「シーナスは偽りの神、恐らくそれも偽られた物なのでしょう」
なにやら二人だけで話が進んでいるが光輝が気づき聞く。
「ちょい待て、300年前ってどう言う事だ? なんで300年も前に明、お前がいる?」
300年前にシーナスと言う神を殺した者の中に明がいるのはおかしい。
それは当たり前のことだった。
その質問に明はしまった、とゆう表情をする。
「明、話してなかったのか?」
「…忘れてました、その事について話すと共にシーナスについても話しておきましょう」
明が300年前について話し出す。
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