表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/59

第9話 届く思いと代償


こんな駄目文でも呼んでいただいてる人に感謝します。


あの事件から一週間経った。


光輝の思いが届いたのか、奇跡的に千代は息を吹き返し今はリハビリ中である。


一週間経った今でも外は事件の事で話しは持ちきり。


千代の評価も回復してきている……が、


「入るぞ」


「こんにちは、光…お一人ですか?」


そこにはいつもの格好をした明が横になっている。


「……辛いものですね」


「目、見えなくなったのか?」


「はい、一時的なものですが…」


「余り無茶はしないでくれ」


持ってきた花を花瓶に入れる。


「診断によると、あと数日で治るそうです」


「そうか」


…………。


「じゃぁ、俺もう行くわ」


「はい、ありがとうございました」


これと言って話すこともなかったのですぐに出て行った。


外に出ると…


「あ、光!」


「ん?」


千代がこちらへと駆けてくる。


リハビリも順調にいっている様だ。


「明、どうだった?」


「ん~、目が見えなくなってみたいだぞ」


その言葉に一瞬表情を変えたが、一時的なものですぐ治ると伝えたら元に戻った。


「お前のせいじゃないさ」


「うん、私より恵美が…」


あー、確かに大変だったな。


倒れた明に泣きついて離れなかったし…


「ま、今は落ち着いてきたし…大丈夫でしょ?」


「そう、よね…うんそう!」


「あ、二人とも~!」


角を曲がった所で恵美がこちらに駆けてくる。


「噂をすれば、だな」


「そうね」


二人は笑いながら歩いた。


















ガチャン!!


「はぁ…はぁ…」


光輝が出て行き、一人となった病室で胸を押さえる。


『ッ! 主!?』


誰も居ないはずの部屋で女性の声が響いた。


「心配は、要りません」


『で、ですが…』


明の体が所々薄れ、ヒビがはいっていく。


「これは思った以上に…」


きついですね。


そのまま明は意識を失った。
















『時が動き出す』『時は止まる』


それは年老いた老人の様…


全ては栄の為に…』『全ては無の為に…』


それは女性の様で…


『全ては決められし運命さだめに抗う為に』『全てを無へと誘う為に』


男性のような若い声…


『どんな過酷な道であろうとも』『どんなに抗い、叫んだとしても』


少女の様に穏やかで…


『己の道を信じ、皆の望みを貫き通す』『無の色が、皆を蝕み包み隠す』


少年の意志のこもった声で…


『例え未来が無に包まれるとしても』『例え無さへも照らし消し去るモノであろうとも』


女の子の声…


『英の光で輝き照らそう』『無の闇で包み隠そう』


男の子の声…


『今此処に、英雄ひかりを!!』『今此処に、英雄やみを!!』


皆の声が重なり叫ぶ。





えーと、とりあえず之にて第三章終了です。


今まで呼んでくれた人に感謝します!!


次回 第四章は、番外編を幾つか入れた後に始まります。


楽しみにして頂くと、幸いです。


これからも、よろしくお願いします。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ