第2話 日常
訂正が大変です。
時間もありませんし・・・・。
俺、天木光輝は至って普通の? 高校生だ。
頭も至って普通だし、しいて言うなら運動神経が他より高い部分だけだ……人外とも言われる。
家族は少し特殊で...
「あらあら、今日もぼこぼこね光ちゃん♪」
「まあそう言うな、佐知代。光だって頑張ってるんだから・・・なあ光」
「そうですよ、忠志さんの言うとおりですよ」
上から四季佐知代さんと忠志さん、そして元凶の逗留時明の三人である。
佐知代さんと忠志さんは四十後半の筈だが未だに若く、二人の娘である恵美と俺ら五人で並ぶと兄妹に見えるくらいだ。
まあ、細かい部分を言わなければいたって普通の家庭だ。
因みに恵美と明とは幼馴染でもある。
「出来たよ~」
恵美が料理を運んできた。
出来た料理をテーブルへと並べて席につく。
「頂きます。それで、今日はどうだったんだい。あと明くんは今日もアルバイトかい? 少しは家に居てくれよ、最近恵美の奴が……」
「お、お父さん!」
「あなた、質問しすぎよ。あと恵美、きちんと静かに食べなさい」
「「はい」」
注意された二人が静かに食べだす。
「光ちゃんは負け決定だから、アルバイトについて教えて」
「・・・そうですね。今日は午前中は学校に行けますし、あと連絡しだいで午後の授業も受けるかもしれません。あと今日の夜は食事を食べ次第行きます。帰るのは2日後です」
「わかった。だが気をつけろよ最近特に物騒だぞ、ほら」
静かに聞いていた忠志さんがテレビに電源をいれニュース番組出る。
いつもならテレビはつけないが、指差したテレビではあるニュースをやっていた。
「え~最近話題の殺人鬼のついてのニュースです。昨夜またしても殺人鬼と思われる事件が発生しました。今回は、前回の廃ビルから7キロ離れたビルの裏、えー…この場所で遺体が発見されました…」
映し出された映像には薄くだが血がついた壁なども見れた。
今のニュースは最近出てきた殺人鬼のものだ。目撃情報によると。
『剣を持った青年でした』
『剣を食べてました』
『人と斬りあって(一方的に)いました』など
どれも信憑性に欠けるが、どれも剣を持っていると言う情報だ。
「場所も遠いし、大丈夫だと思うけど…注意してね」
「明くん」
ニュースを見た佐知代さんと恵美が心配そうに見る。
問題の場所は確かに遠いが安心も出来ない。
「大丈夫ですよ」
そんな二人を安心させるように言う。
確かに明は俺よりも人外で強い、だが心配である。
そんな事を考えていると、時間がやばい事に気づいた。
通っている高校はそこまで遠くは無いが、自転車や電車ではなく徒歩の俺らは少し早めに出ないといけない。
運動の出来る俺と明は多少遅れても大丈夫だが、恵美はそうとは行かない。
勿論、運動神経は悪くなくむしろ高いほうだが俺らと比べると低い。
急いで食べ、一旦自宅へと戻り支度をして外へ出た。
外では現に二人が支度を済ませ待っていた。
礼をいい、歩き始める。
「三人とも、行ってらっしゃい!」
「おう、いってら」
玄関から忠志さんと佐知代さんが手を振る。
「「「行ってきます」」」
そう返事をし、歩いていった。
学校へ着くまでの道のりは大抵明の仕事についてだ。
「明、今日から二日間出るって言ったけど。そんなに忙しいのか?」
「ええ、最近は何かと問題が多くてですね」
「……体大丈夫?」
「はい。大丈夫です」
因みに俺と恵美は明が何の仕事をしているかは知らない。
ま、大方明の腕っ節と頭を使うものだと思っているのだが...始めたのは中学の中間辺りだと思う。
その後もしばらく話し、学校へと着いた。
俺らが通っているのはそこそこな高校で、はっきり言えば何で明がいるのか周りからよく不思議がられてる。明はそれこそもっといい大学へ行けるほど秀才だ。
前に聞いてみたところ、『二人と居たい』と返されたため、特に恵美が泣いていた。
「さて、もう昼か」
「うん。明君はどうなんだろう?」
特に問題も無く時間は過ぎ、昼となった。
この高校では時と場を守れば携帯が使えるため、昼休みである今に電話をしている。
「お待たせしました」
「いや、それより今日は大丈夫なのか?」
「はい、大丈夫です」
屋上へと行き、食べ始める。
「今日は何時に出るんだ?」
「…九時ごろですかね」
「じゃあ、晩飯食べ終えた位か…」
その後は休日は何をするか等を話し合い、午後の授業も終えた。
「う~ん、今日も疲れたな」
「光くんはいつもだよね?」
そんな他愛も無い話をしながらいえにかえる。
家に帰るとすぐに各自で入浴など済まし、丁度よく晩ご飯の準備が済んだ食卓へと並ぶ。
「明君、今日はお昼一緒に食べたのかね?」
「はい、それと…今日は九時には出かけます」
「そう? 気をつけなさいね」
そう言い、テレビをつけるとニュースがやっていた。
『えー警察からの発表によりますと、例の殺人鬼が狙う人物についての共通点が発見されたとのです。…右肩の部分に数字があり現在一番大きい数字が12であり、12、10、9、6、5 3 2と数字が下がっていく事から、殺人鬼が狙っているのは12より下の数字が書かれた人が狙われているようです。また、現在の死者は六人であり、警察の調べて六人ともアルバイトをしていたとのことで、以前何のアルバイトしていたのか不明とのことです。……はい、今届いた連絡で警察の調べによりますと昨日殺害された遺体には4と刻まれていたとの事で、今日か明日…明後日には残りの11、8、7、1、と書かれた人物が狙われている、と推測しているようです。以上ニュースでした。』
「共通点が右肩の数字ねぇ…」
ニュースを聞いて呟いた俺の言葉に三人が一斉に明の腕を捲り上げ、確認していた。
「無いね」
その一言で安堵感が広がる。
「でも、心配だから刀。持っていきなさい」
「は? それ下手したら逮捕だよ?」
佐知代さんにそう言うと、紙を出してきた。
その紙は所謂認定書だ。
「分かりました。師匠から譲り受けた煤鳴を持っていきます」
煤鳴とは軽さと硬さに置いた刀だ。
並大抵のものでは欠ける事無く一刀両断だ。
これなら安心できるかもしれない。
「「「ご馳走様でした」」」
食べ終わったのが九時の三十分ほど前なので、そろそろ出る頃だ。
現に明も支度を済ましてみんなで玄関に来ている。
「気をつけるんだぞ? なんかあったらあの二人に顔を会わせられん」
二人とは恐らく明の両親だろう。
とある事故で二人とも他界しており、その死に際に頼まれたらしい。
「はい。刀を持ちましたしたので大丈夫です」
「でも、相手剣なんだろ? 気をつけろよ」
「光君よりは安全よ」
その言葉にみんなも少し笑った。
「えと、明くん…大丈夫だよね」
「……大丈夫です」
心配そうに聞く恵美の頭を軽く撫で、扉に手をかける。
外はもう暗い。
改めて心配になってきた。
そのまま歩いていき、こちらを振り返る。
「いってきます」
そう言い、暗闇の中へと消えていった。
そしてこの日が、長い旅の始まりだった。
どーも。
今回はまだ序章です。次から急展開!…のはず。
多少の無理や違和感は許してください。
では、また次で(^0^)b