第1話 時空の歪み
登場人物紹介
崎城 らん 駆逐艦百合風艦長
高宮 かれん 百合風副艦長
桐生 みれい 百合風機関長
狩谷 はな 百合風通信長
鳴海 やよい 百合風料理長
鶴見 えり 百合風船医
半場 せいら 百合風砲撃長
*登場する名称は全てフィクションです。
今日も特に異常は無いな。
駆逐艦百合風のいつもの定期見回りをする。
「かんちょー、どうしたんですか?」
料理長の鳴海やよいはいつも明るい。
「ああ、少し艦内を散歩だよ。」
「迷子とかならないで下さいねー。」
相変わらず騒がしい奴だな。
厨房に走っていったよ。
「あれれー、かんちょーどしたん?」
こっ、コイツ...、通信長の狩谷はな。
何とも捉えずらいんだよな。
「どしたんじゃないよ。はなこそ何してるんだい。」
「あのね、みれいちゃんと海見に行くんだよ。」
おいおい...もっと緊張感持てよ...。
ここは遊覧船か?
「あっ、かんちょーだ。はろー。」
はろーじゃないだろ、はろーじゃ。
機関長の桐生みれいだ。
「みれい、艦の調子はどうなんだい。」
「バッチリだよー、かんちょ。」
何か不安だよ...。まあ、任せるしかないけどね...。
「それじゃみれいちゃん行こ。」
「オッケーはなちゃん。」
2人は行ってしまった。
騒がしい奴らだよ、まったく...。
階段を降りると船医の鶴見えりがいた。
「おや、えり先生どうしました。」
「あら艦長さん、見回りお疲れ様です。」
「どうも、メンバーが騒がしい奴らなんで大変ですよ。」
「それも艦長さんのお仕事ですもんね。」
「まあ...慣れました...。」
「今度診察しましょうか。」
「何かあったらお願いしますね。」
そこへ向こうから走って来るヤツがいる。
「おい、艦内をそんなに走るなよ。」
「何言ってんのかんちょー!ヤバいだろ!」
ヤバいのはお前だよ...、砲撃長の半場せいら。
「せいらよ...、もっと落ち着いて行動しなさいよ。」
「だってさ、いつでもぶっ放つ準備が必要じゃん。」
だからさ...、何で放つのよ...。必要な時だけでいいじゃない。
「まあ...しっかり砲塔でもチェックしときなさいよ。」
「ラジャー!じゃあねかんちょー!」
行っちまったよ。
「艦長さんも、なかなか大変ねぇ...。今度医務室でお茶でもしましょうか。」
「えり先生...お願いします...。」
操舵室に戻った。
「かれん、どうかな?」
「ああ、艦長お帰りなさい。あの騒がしい連中と遊んで来たんですね。」
「相変わらずだよ。今度えり先生とお茶するからかれんもどうだい。」
「いいですね。」
副艦長の高宮かれんは操舵長も兼務している。
「我々がこうしていられるのも平和な証だね。」
「艦長、いや...らん。私達もいつかは戦う時が来るのかしら。」
「かれん...そうならないことを願うばかりだけどね。」
「さて...、食事でも...ん?」
「どうした、かれん。」
「らん、このエリア...何かおかしい...。」
「ここは通常海域のはず...。」
「とにかくエリアを出た方がいいみたい。全速前進します。」
駆逐艦百合風の進む先が真っ暗になっている。
「マズいよ艦長!あの闇みたいなのに呑まれる。」
「何あの黒いの...。」
艦の周りの海は穏やかだ。艦内通信をする。
「機関長、大至急艦内及び船の異常を確認するように。」
「通信長、本部との通信を確認。現在位置と航路の確認。」
「砲撃長、万一の戦闘に備え砲撃準備。」
横にいるかれんを見る。
「かれん、先程の黒い何かを突破したのかしら。」
「それより...、艦長...ここ何処でしょう...。」
「かんちょー、本部に通信が繋がらないよぅ。ていうかこんなとこ海図にないんだけど。」
「艦長、艦内及び船には異常は無いんですが...、どこですここ?」
操舵室のかれんが叫ぶ。
「かっかっ艦長!あれ...あれ...。」
ん?なんだい...、あれって...。
前方に船が見えるが...、あれはガレオン船!
「ガレオン船じゃない、こんな時代に海にいる訳ないわよね。」
「艦長、ガレオン船接近して来ます。」
「せいら、砲撃準備。目標前方のガレオン船。」
「了解艦長!よっしゃーやるか!」
駆逐艦百合風のすぐ近くにガレオン船が来る。
「らん、ちょっと待ってよ。」
「なによ、かれん。どうしたの?」
「あの船に乗っているのって...。」
「ん?船の乗員がどうかした...って海賊みたいなコスプレしてるじゃない。」
「いや...あれコスプレじゃなくてマジかも。」
「ちょっと待ってよ。海賊が海域にいたのって中世とかだよね。大航海時代とかでさ、バイキングとかのやつだよね。」
「さっき黒い何かを抜けたけど、あれ時空の歪みかも。多分タイムトリップした。」
「嘘でしょ...、何でこの船がそんなことに...。」
「今は状況を知る必要があるから、あのガレオン船と接触し、情報を入手しましょうよ。」
艦内放送をオンにする。
「駆逐艦乗組員全員に通達する。本艦は時空を移動し未知の海域に突入した。これより前方ガレオン船と接触する。無用な混乱は起こさないように。特にせいら、注意しなよ。」
「かんちょー、アタシだってたまには真面目にするよぅ。」
「これよりガレオン船と接触を行う。私とかれん、はな、えりの4人で向かう。」
「了解しました艦長。」
目の前に現れた謎のガレオン船。
海賊を相手に百合風乗組員は対応出来るか。
第2話 予告
タイムスリップした駆逐艦百合風。着いた先は海賊時代だった。ガレオン船の海賊は?
次回 「海賊団の正体」
遂に始まったタイムトラベル。
まあ、海賊が誰だかは分かるよね。
ではまた。




