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3話

頭部が潰れ、ようやく動かなくなったゴブリンを確認してから立ち上がる。


「っ…」


立ち上がった瞬間、視界が暗くなり、体がふらついて、頭を押さえる。

押さえた頭からぬめりを感じた。

見ると、血が、腕にまで付着していた。

ただ、その血は青色と赤色が付いている。

殴り続けたゴブリンの血と自身の頭から流れている血だ。

体を近くの木に当てて体を支える。

今にも倒れそうだがこのゴブリンの仲間がいるかもしれない。

なので、少し息を整えてからここから離れることにした。


ーー


「はぁ…はぁ…」


少しだけ休んで、歩き出す。

まだ、腕は痛いし、気を緩めれば倒れてしまいそうなほど体がふらついてるが何とか歩けているのは、不幸中の幸いで足を殴られなかったからだろう。

どことかわからないがとにかく離れるためだけに歩き続ける。

少し歩いたけれども先ほどと同様、歩いても歩いても景色が変わらない。


「やばい…」


徐々に意識が薄れてきている。

少しずつ歩みも遅くなってきている。

一度倒れてもいいかと思ったその時、青い光が目の前を通過した。


「?」


青い光が通過したほうを振り向くと、青い光がゆっくり動いている。

数秒見ているとまるでこっちに来いと言わんばかりに視界に入っている。

なので、そちらに移動すると青い光が動き出した。

ゆっくりと動いているがそれに合わせて青い光もゆっくりと動いてくれている。

青い光は見ていても眩しくない。

むしろ優しい光でこちらの視界に入っている。

数分歩いていると霧が出てきた。


「…あれ?」


霧が出てきた瞬間、青い光が消えた。

周りを見てもどこにも見えない。

けれど気にしている余裕はなく、またその歩き続ける。

歩き続けていると霧が濃くなっている。

そして、水の音が聞こえた。

その音のほうへゆっくりと歩く。

すると、そこには池があった。

水際まで移動し、腰を下ろし、息をつく。

今までと違う道に少し安心した。

けれど安心してしまったからガクッと体から力が抜けるのを感じた。


まずい、もう、意識が

そう思ったときに池の奥から人影が見えた。

霧で影しか見えてないがこっちに水音を立てながらこちらに来ている。

みがまえないと、と思ったが体が思うように動かない。

力が抜けて、体が横になる。

瞼がゆっくりと閉じてゆく。

最後に見えたのは、白く美しい女性がこちらに来ているところだった。

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