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虹と戯れる砂の底魚  作者: 藤泉都理
第一章
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第五話 修理屋




心音ここね。こんにちは」

「あら。土羽梨。こんにちは」


 武器の修理屋にて。

 心音はこの修理屋の店主で、淡い水色でふんわりとした短い髪の毛で、目尻が下がっている、おっとりとした女性であった。

 『緑の国』から侵入してくる木の根を退治する為に使用している、自身と同じ大きさの斧の刃の部分がぼろぼろになったので、土羽梨は馴染みの修理屋を訪れたのだ。

 

「あらあら。斧がぼろぼろになっているわね」

「そうなの。この頃、木の根が数も多くなってきているし、頑丈にもなってきていて」


 椅子に座るように心音に勧められたので、土羽梨はお礼を言って椅子に座った。


「退治屋の募集人数を増やしているのになかなか集まらないって話を聞くけど、大丈夫?」

「まあ、なかなか、ね。体力仕事だから集まらないのよね~。何とかかんとか今の人数でこなしているけど。これからどうなるのか。ちょっと厳しいかも」

「私も後継者が見つからないし。お互い厳しいわね~」

「ね~」


 あははうふふと笑い合ったのち、心音は斧を預かり、じっくりと見つめて状態を把握すると、二時間で修理するわと土羽梨に伝えた。


「いつもありがとう」

「いえいえ。こちらこそありがとうございます。どうぞこれからもご贔屓に」

「はい」


 お互いに深々と頭を下げたのち、じゃあまた二時間後にと言う土羽梨に、心音は或る物を手渡した。




(まあねうん。そりゃあそうだ。うん)


 土羽梨は髪の毛が生えるという、虹砂と人工水草で作られた新しい塗り薬をポケットにしまうと、或る場所へと向かったのであった。











(2023.8.5)




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