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9/15

前世推しの宰相様に会いに行きます

短めです

宰相、エレメント・ドーリア様。


国王、王族、補佐官に次いでこの国で権力を持つ人間である。現在二十五歳と、若くして内府をまとめておられるお方だ。


そして《イケメン王子様たちと神子姫の追憶》のゲームの攻略対象のひとり。

クール眼鏡&大人属性である。


いやぁ前世の私は若かったから、大人に弱いよね!仕事してる大人ってかっこいいよねー。


そしてその妹、シルファ・ドーリア様。


シルファ様はあまり社交的ではなく、夜会に参加するとレア!と周囲から叫ばれるようなお方だ。


なのでシルファ様への取り次ぎをお願いしようと、昼休憩の時間を狙って、宰相ーーエレメント様の執務室に来てみたのだが。



「…何か御用ですか?」


眼鏡がきらりと光る。

扉を開けてみたのはいいのだが、中の光景を見た途端固まってしまった。


「…エレメント様、お昼休憩は…?」

「見たらお分かりでしょう。ありませんよ」


ええ、まぁそうでしょうね。書類に埋もれてますもの。わー、ブラックだ、社畜だ。


お父様に伝えて業務改善をするべきだわ…。


「で、御用件は。リラエル第一王女様」

「あの、お忙しい中、とても心ぐる…」

「御用件は」


冷たい!いや確かにクール眼鏡って設定だけども!!

ゲームの中ではかっこよく見えるけど、現実だと心折れそう…。

リアルは優しい人が良いです。


「エレメント様の…妹様と、お話ししたくて」

「シルファと?なぜ?」


ガードが固いとギルバート兄様が言っていたことだし、おそらくお兄様とのお茶会と言えば来てくださらないだろう。

というわけで面倒な兄はスルーの方向で、まずはシルファ様と仲良くなる!

そして兄と偶然出会わせるのだ。



「お友達に…なりたいんですの…!」


「………」


再び眼鏡がキラリと光る。

いやどういう原理で光っているの??感情とシンクロするの???どういう感情なの?

沈黙が怖い。


「分かりました」

「え…っ、」


「我が妹を友人にと望まれるとは第一王女様はお目が高い。ぜひ、仲良くしていただきたい」


あっ、この人クール違う。

ただのシスコンだ…。

前世で宰相のグッズを集めていたわたしに言ってあげたい。


金の無駄やで、と。





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