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二人の王子がいます

時間があったので本日2回目の更新です


この国には王子が二人いる。


まず、私と仲が良い第二王子のルト…

ーールーベルト・ユラ・カランコエ。


なんでも初代の王様が金の瞳を持ち、その治世は盤石で国が豊かになったことから、国王は金の瞳を持たねばならないと言い伝えがある。

つまり、王太子も金眼を持つことが第一条件とされている。もちろん、産まれなかったり、殺されたりして、王様が金眼の持ち主ではない時代もあったそうだが。

というわけで、第二王子でありながら王太子でもある。

人柄も良く、先を見通す目もあり、王としての資質は十分である。



そして、第一王子のギルバート・アドル・カランコエ。

ルトよりも三年早く産まれたが、その目は母方の色が良く出て薄い茶色。


本人的に悲しいのだろうかと勝手に同情していたが、態度を見るとその考えは無くなる。

ギルバートは、生粋の女好きなのだ。

敵国の王女だとしても気に入れば、あの人ならば口説きに行くだろう。

本人も王様とかめんどくさいからいらないと公言しているようだ。


様々な国に足を伸ばしているため、ほぼ自国におらず、私との関わりは少ない。

そのため私はルトとの方が仲が良く見えるらしく、第二王子派に見られやすいが、正直なところどちらでも良い。

ルトが王になる方が波乱が少なくて良いなぁと思うくらいである。


国民からはルトが次期王に確定だろうと思われているが、貴族の中ではギルバート兄様を推す声も多い。

そりゃそうだよね。

女さえ与えておけば言うこと聞いてくれそうだし。


操りやすさではルトよりギルバート兄様の方が遥かに上である。


そのため、本人たちにはそんな気はないが周囲が勝手に、第一王子と第二王子を争わせている……という訳だ。


…まぁ長い説明はここまでとして。

後は追々。


「第一王子派の仕業ですか…」

「まぁその陰にさらにいるかもしれないけどな。姫さんに第一王子を殺させるために仕組んだ第二王子派かもしれねぇし」

「私もその意見には同意だわ。もう少し調べてみて頂戴」

「おっけい」


…まったく大人って、権力って面倒ね。

ルトが王様、それでいいじゃない。


「ルトと仲良くしすぎてたのも問題ね…。そろそろギルバート兄様も帰国されるでしょうし、兄様に色仕掛けでもしてこようかしら」

「……なぜ、色仕掛けなんです」


ジト目のゼノ様に見つめられる。


「そうですよぉ!姫様がされるくらいならハルが色仕掛けしてきますぅ」

「おめーみたいな幼児体型じゃ無理だろ」

「ジジのばーーーか!きらい!!」


お得意のコントをスルーして、ゼノ様にアイコンタクトを交わす。


「もうすぐ建国祭でしょう」

「あぁ…もうそんな時期ですか」


建国祭、国が豊かになることを祈って…まぁはしゃぐ祭りである。

その催しの一つに、姫による舞の披露がある。


「王子たちにも舞を踊ってもらって、仲が良いアピールを国中にするの。そのためにギルバート兄様にいろじか……お願いをしてくるわ」


仲が良いアピールをしておけば、私の死亡フラグもどんどん減っていくかもしれないし。

ここは前世の倍以上ある乳を使って、ギルバート兄様を誘惑してみせる!


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