大人について。
まずはちょこっとあらさがしを…。
・1~3巻はアクが強くて読みにくい。往年のファンでもそう思うって相当。
・彼らはお金に不自由してない! グレアムのおじさんは相当にお金持ちなのか? グレアム以外は親戚でもない家出集団にいったいいくら送金しているやら。好き勝手外食しているのが今みてもうらやましい。
・クレーマー夫妻だってとんでもないお金持ちだ。4人ひきとって、アンジーにバイクまで買ってあげて、エルを引き取るのだってお金がハンパなくかかる。
マンガだからと言ってしまえばそれまでなんだけど、理想主義な話で生活感がない。
けれども4人の心理描写がとてもこまやかでとんでもなく魅力的で、それぞれの考えで動いている感じがたまらなく好き。名作なんだけど、万人に勧められるようなもんじゃない。こっそり愛でるような、弱点と危うさがある名作、そこが三原順さんの持ち味なんだろうな。
リアルタイムではまっていても、あの裁判のシーンはめんどくさかったなあ!
フランクファーターとかフツー出すか? 少女マンガであのキャラクターをさあ!!
ラストは彼らがクレーマー夫妻のもとで庇護されてそのままでいることにちょっと違和感があったりして。クレーマー夫妻は理想に近い大人だからなあ…。充分に大人な私は到底クレーマー夫妻にはなれない。
はみだしっ子は続編があるべきだったのかもしれない。
三原さんはその構想があったのかもしれない。
彼らがもう少し大人になった時にどう行動するか見たかったなあ。5歳と8歳で放浪して、酒やらたばこやら(そのへんは時代ですね、ヒッピー文化かな?)やりつくして、それでも庇護されるべき子供であることへの自覚があって。アンジーはそのあたりをよくわかっている。「オレじゃだめだ」って、切ない。
あー何十年ぶりかで読むと、語りたいこと多いわー。