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3話



街に入った俺達は、シャルレの案内で傭兵ギルドに向かった(傭兵ってのは何でも屋だな、これやるからこれ取ってこいみたいなのをやる仕事)。中に入り受付に行くと

 

「あら……珍しいですね、シャルロ……シャルレさんがここに来るだなんて、それに男性と一緒だなんて……」


「べ、別にそういう関係じゃないわ、一緒に魔物を倒したから換金しに来たのよ。シュウヤはまだ傭兵登録してないんだっけ、ただだからしておきなさい。身分保証と入門税回避が同時に出来るわよ」

 なにその待遇……傭兵ってそんな凄いもんなの? ああ、身分を隠したい貴族とかいるんだろうから、身分保証が付いてきて、魔物とかを狩ってくれるのに入門税いちいち払わせるのはおかしい、そういうのが積み重なった感じか?


「おお、なら登録しくか」


「私は魔物の換金をしてくるわ、その間に済ませておきなさい」


「あいよ」

 亀、フレイムトータスを所持している彼女は受付嬢と一緒の奥へ消えていった。さあて、俺は俺でやることやっておくか


「傭兵になるんですよね、ええと、今から色々質問するので答えてください」


「分かりました。」


「ええっと、それじゃまずお名前を」


「秋夜です」


「シュウヤ様ですね。ええっとご使用の武器などはこざいますか?」

 ご使用の武器ねえ、サバイバルするなら鉈やナイフだよなぁ……でも戦闘面になると剣術スキルがあるんだし、剣になるんか……


「剣ですね、一応ナイフとかは使えますが魔法は使えません」


「剣と短剣ですね、魔法は使えないと。次にええっと、持っている固有スキルはなんですか? あ、勿論隠したい場合は話さなくて大丈夫です。」

 固有スキルね……俺の場合だと模倣コピーだな。だけどこのスキルってはっきり言って話しちゃアカン系のスキルだよな。


「すいません」


「了解です。一応の確認中ですので気のせず。ええっと、ご出身は?ご両親の居場所も」


「いません。」


「あ……そ、そうですか」

 この世界にいません。っていう意味で言ったんだが……どうやら違う意味でとられたみたいだ(当たり前)まあ、いいか、どうせ連絡なんか着かないんだ。いないと一緒だろう


「質問はこれで終了です。最後にこれに触れてください。」


「これは?」


「これは、触れたものの魔力値を調べる魔具です。」

 あー、よくあるやつだな。別にそれぐらいならバレても問題ねえか……MP100とか低いだろ。差し出された水晶に手を乗せると、水晶は輝きだし、静まると同時に文字が浮かび上がった。


 『UNOWN』



 そう書かれていた。アンノーン……ね、この場合だと測定不能って意味のなるのか? なった理由はまあ、異世界人だから、だろうな


「ええっと……どうしましょう?」


「いや、それ俺に聞かれても……」


「し、仕方がないじゃないですか!本来なら高い順に『RAINBOW』『WHITE』『RED』『ORANGE』『YELLOW』『GREEN』『BLUE』『VIOLET』『BLACK』の九つに別れる筈なんですよ!」


「いや……そんな涙目で訴えられても……」

 ってか組分けが色かよ……でも水色がないのは青と被るからか、もしくは単純の水色は英語にすると二つの単語になるからか……紫や橙色がある時点で後者のがありそうだな

 

「そ、その……もしかしてこれじゃ傭兵のなれなかったりします?」


「ううー……分からないですよぉ」


「ええーー」

 うん、まじで俺どうしたらいいわけ? 傭兵になれないわ、受付嬢泣かせちゃうわ、そのせいで回りの視線が痛いわ、もう諦めようかしら、おっとかしらはいらなかったな

 でもなぁ……身分保証は欲しいよなぁ


「あら? まだ終わってなかったの? シュウヤ……迷惑かけてはダメじゃない」


「えっ!? 俺のせいなの!?」


「じゃあ、誰のせいっていうのよ。そこの受付嬢さん、何があったのかしら?」

 


 受付嬢と俺でさっきの事を説明すると、少し悩んでから口を開いた。



「それならギルドマスターに言ってきたら? 非常事態なんだしこれぐらい仕事はさせなさい」


「い、良いんですかね……私クビにされたり」


「大丈夫よ、私が説得してあげるから」


「あ、ありがとうございますぅ」

 そそくさと受付嬢は場を離れ、奥へと走っていった。マジでシャルレって何者? ギルドマスターを知ってるとか、説得するとか……



「なによ」


「……いんや、なんでもない」


「そう、所であなた何者? 普通あり得ないわよ『UNOWN』だなんて、聞いたこともない」

 おいおい、俺がお前の事聞かないんだから……まあ、いいか。隠すことでもねえし、異世界転移については喋れねえし、それを除いて説明なんて無理だしな


「さあな、ミステリアスな男は魅力的って言うだろ?」


「そうね、でも隠し事が多い男性は直ぐに愛想が尽きるわよ」


 うっせいよ!余計なお世話だわ!


「……まあ、冗談は置いといて、実際なんで俺が『UNOWN』になったかは皆目検討もつかん」


「そう……なら良いわ。私もあなたに話せないこと多いしね。今日はこの辺にしといてあげるわ」


「そりゃあどうも」

 そっから話す事もなく、若干気まずい空気でギルドマスターの到着を待った。やって来たのは金髪の髪をぼっさぼさにしただらしないおっさんで……まあ、威厳だけはありそうだ


「ったく、なんで仕事なんてしなきゃならねえんだ」


「税金で食ってるんだから当たり前でしょう」

 

「おう、嬢ちゃんじゃねえか、そいつは嬢ちゃんのコレか?」

 小指だけ伸ばされた手に印された意味は……まあ、恋人か? って事だな。ってかよくそんなの知ってるな、今時の奴らで知ってるやついんのか?


「ち、違うわよ!」


「そんな大声で否定せんくても……」


「あなたと私は友人!ゆ・う・じ・ん・なの!分かった!」


「はいはい、俺とあんたは友人だよ、それ以上でもそれ以下でもない」


「わ、分かってればいいのよ」

 


 一方そのころ



「ほお、マジで『UNOWN』ってなってやがるな……、こりゃアイツに知らせておくべきか?」

 そう痴話喧嘩をしてる二人に聞こえない声量でギルドマスターは呟くのだった。『UNOWN』とは別にイレギュラーでもなんでもない、対象者の魔力値の測定結果だ。

 ただ、一般的な公表はされていないだけの話だ。過去にも勇者や英雄と呼ばれた奴らはみんなこの魔具でUNOWNと表示された。つまりはそういうことだ


 こんなガキが勇者や英雄の卵とはねえ……世の中わからねえもんだな


「痴話喧嘩はそれぐらいにしてくれ」


「「してない!」わよ!」


 わーお、息揃ってやがる




★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆




「痴話喧嘩はそれぐらいにしてくれ」


「「してない!」わよ!」

 

 被せんなよ……信憑性皆無じゃねえか



「それよりだ。一応傭兵登録はしておいた。これが傭兵登録者のバッジだ。よく破損したり無くしたりするやつがいるから、再発行料は50ミリカだ。」


「ミリカ?」


「この国の硬貨の事よ、これが1ミリカ、そして10ミリカ、100ミリカ。1000や万にいくと単位と硬貨が変わってアルドになるわ……そうね、目安でいうと5ミリカで串焼きが一本買えるわ」


「さんきゅ、だいたい理解できた。」

 日本じゃ串焼きは一本100~130円、ここが異世界で考えるならと品質や傭兵屋の捕獲で安くなると考えて……計算めんどいから半分の50~70円か?、それを5で割るとだいたい10~14=1ミリカ、もしくは値段がそのままで20~26=1ミリカってところか

 こんなボロボロの服にバッジを着けたくなかったから貰ったバッジは収納へと入れた。


「まあ、説明すると傭兵は何でも屋だ。魔物を狩ってきたらそれをここで売り金を貰う、依頼主から発行される手配書を見てその依頼を達成し報酬を貰う、そんな国にとって必要不可欠な存在だから入門税がかからんし、傭兵として働いてくれる奴ならどんな極悪犯罪者だって身分保証をやる。傭兵には位があり、1級から7級まである。7級が底辺だな、つまり成り立てのお前だ。傭兵は入門税が負担される代わりに1週間毎にギルドに……7級のお前なら100ミリカ払って貰う。6級なら85ミリカ、5級なら70と徐々に減っていくから頑張って階級を上げるんだな。説明は以上だな。最後にだが、死ぬな、諦めるな、最後までやりとげろ。それが傭兵の志だ。覚えておけ」


「ああ、了解だ。」


「そんな志あったかしら……」


「じゃあな、俺は後始末あるからもう行くわ……あ~あぁ……眠ぃ」

 大きな欠伸をしながら去っていったギルドマスター……なんだったんだろうか。まあとにもかくにも傭兵になれた。これで一応傭兵に稼げるようになったかな


「あ、そうだ。これを渡して置くわ。」


「え、これ……」

 差し出されたのは知らない硬貨だった。え……?


「これがフレイムトータスの報酬280アルドの半分1400アルドよ」


「ん?……280アルドって2万8000ミリカなのか?」


「そうなるわね」

 マジかよ……半分が俺の物になるって……これかなりの大金だよな


「いや、こんなには貰えないって……俺なんもしてないし」


「ちゃんと役にたってたわ。だから貰ってちょうだい」


「そ、そういうなら……」

 貰った140アルドを収納に入れた。さすがにこんな大金手にもって起きたくない


「そういえば。まだ私お昼食べて無かったわ。一緒にどう?」


「遠慮しておくよ、シャルレが食べるの高そうだし」


「どういう意味よ」


「そのまんまの意味だよ。シャルレは貴族なんだろ? 高い飯食ってそうだし」

 美少女からのお食事のお誘いは嬉しいが、貴族の食事なんて今入った140アルドで足りるかも分からん。そんな高いもの食うなら装備とか備蓄を買った方がいいし


「っ!?……その、私がどんな貴族か分かってたりする?」


「いんや、大層凄い貴族なんだろうが、具体的な事までは知らん。知ろうとも思わねえしな」


「ど、どうして?」


「そりゃ、あんまり知られたくないんだろ? なら聞かないでおくのが普通だろ」


「そ、そうね……ありがとう」

 シャルレって子、よく分からん奴だよな。普段は凄い強気な態度とってるが。不安や心配な時は……その、年相応の可愛い反応を見せてくる。まあ、そこが可愛いんだけど

 何考えてんだろ俺


「い、一緒にご飯食べないって言うのならこれでお別れね。じゃあね」


「はあ……俺も一緒に食うよ。ただし、高いとこは禁止だかんな」


「え……でも、いいの?」


「良いって言ってんだろ」


「そ、そう!」

 


 なんか色々と丸分かりだな……だが、なんか妹を見てるみたいだ。妹いねえけど












うーん、だいたい4000~5000文字の間で書いてるのですが短いでしょうか……



あ、誤字脱字などございましたらご報告ください

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