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器用貧乏に憧れたイレギュラー  作者: キヲテライタイ
1/1

プロローグ

初投稿になります。


誤字脱字等々ありましたら、すみません。





 月曜日。それは学生にとって憂鬱な1週間の始まりであると同時に前日までの楽園を思い、これからの1週間にため息をつく日でもある。かくいう僕こと神代空乃もその例外ではなかった。空乃はいつも休み明けは朝のHRが始まりを知らせるチャイムがなるギリギリに席に着く。そして今日も徹夜明けで朦朧とした意識を無理矢理叩き起こしてボーッとした頭でなんとか自分の席に座る。


 「お疲れのようだね、昨日は何をしていたんだい?」


 話しかけてきた彼は黒崎蓮也、いつもクラスの中心にいるようなやつだ。あまり目立ちたくない僕としてはとても邪魔な存在の一人で、クラスカーストでいうと一軍にいるような人気者だ。・・・ちなみに僕はどこにも属さない、属せない半端者というかはみ出し者みたいな立場だ。その僕がそんな奴に話しかけられれば当然注目を集めるし睨まれることだってある、僕自身は平穏を望んでいるというのに。


 「いつも通り徹夜で仕事を片付けていたよ、延々と淡々と、ね。そのお陰かどうかは分からんだが、朝からテンションがおかしくてね。・・・もう本当に参ってしまうよ」


クハハハと乾いた笑みを浮かべる僕に引き気味の彼は明らかに疲れている僕を見て気まずそうにしている。と、そんなところにまた面倒な奴がやってくる。


 「神代くんは今週も大変そうね、きちんと休めているのかしら?貴方に元気がないと私たちだって心配するのよ・・・、わかったら次からきちん「前のめりに考えておこうかと思うよ?」と、はぁ。」


 「君は気づいていないみたいだけど、君の具合が悪そうな時は皆心配するからクラスの士気や雰囲気にも関わってるんだ。もう少し君は人のことを考えたほうがいい。」


 「そうですね・・・、ではこうしましょう。僕のことはいないものとして扱ってください。それで解決します。僕は一応卒業に必要な単位は全て取っているから何も心配しなくていいですよ。ぶっちゃけ、こっちもそのほうが楽ですし。」


 嘘は言っていない。が、本気でそう思っているわけでもない。確かにいないものとして扱われた方が面倒事や厄介事に巻き込まれる可能性が減るが、その一方で交友関係を築く時間が減ってしまう。そもそも何故学校などという教育機関に通っている理由は、年相応の環境に馴染むためと各学校を卒業したという学歴のためだ。まあ年相応の態度も反応もできない奴がクラスに馴染めるわけだが。ハァ......とひと息入れ、1時間目の授業の準備を始める。




 ・・・まだ騒がしい。が、何やら先ほどとは違って様子がおかしい。慌てて教室を見回すと床に知らぬ間にRPGでよくある魔法陣のようなものが書かれていてそれが光っているみたいだ。・・・いやいや、意味わからん。もう少し思考する時間を_______




 そんな暇もなく僕たちはこの世界からあっけなく姿を消した。このことは連日報道され、のちに「○△□高等学校クラス集団失踪事件」と呼ばれることになる大事件であった。



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