第零話 let's go
野生の幼女「ねぇ、私のたちの学校の体育服のポケットてメッシュだよね?」
reruhu「んん?…まあそうだな」
野生の幼女「これって、パンツ見えるんじゃない」
reruhu「!?」
コケッコッコーと今では珍しい、純度100パーセント天然もの目覚まし時計が、窓を抜け耳に響く。
「うんん」
と布団を退け、体を軽く伸ばし起き上がる。
いつもどうりにタンスを開け、いつもどうりの服を手に取る。
これが私の日常。
今では珍しくない、朝6時を指す小型デジタル時計を視界に入れ、いつも道理に扉を引くのだった。
やけに長いこの廊下を裸足で進んで行く。季節は春になり暖かくなって来たが、足の裏から伝わる冷たさは時間でも変わらなかった。
「よいしょ。さぁて何を作ろうかしらね」
この駄々広い家に住む、二人姉妹の内、朝の料理を作るのが妹と決まっていた。もちろん姉が料理出来ないから、ではなく…。
「ふぅ。こんなもんじゃないかしら。さてと」
手早く料理を作り、また長い廊下へ帰っていく。
妹は一番奥の扉で止まった。そこには、あきのへやと、ネームプレートが立て掛けられていた。
コンコンと木製のドアのを軽く叩く。
………
しかしなにもおこらなかった。
はあ、小さくため息をつき強引に扉を開けた。
「秋ねぇ、起きてる?」
妹が呼び掛けながら部屋に侵入する。
すやすやとヨダレをたらし、気持ち良さそうに寝ている女性がいた。
いい夢を見ているからなのかときどき「うへ…うへへ」などの寝言が聞こえてくる。
その様子を呆れた眼で見つめながら「えい」と布団をひっぺがす。
ガバと勢い良く布団が空中に滑空する。
「うぅ、さむいぃ」
と丸くなる姉に。
「なにやってるのよ。起きなさい、秋ねぇ」
と、優しく耳元で呼び掛ける。
「うにゅ…もう、あさ?」
まだ寝ぼけているのか、いや、単純に眠いのか、言葉がおかしくなっている。
「ってぇ、まだ、しちじじゃん。ねよお」
「って、寝るなァ!」
朝から打撃音がするが、まあこれが私の日常だ。
「んもぉ、今日、仕事ないのに」
と何時もどうりの、のんびりした口調でもんくを言う秋に。
「あら、味噌汁抜かすけど、いいの?」
「!?」
大好きな食べ物抜かすゾ宣言に。
「アキ、チャント、オキレルヨ!」
と棒読みで返す。
余裕ぶっているが…。
「眼、あらぶってるケド」
「あわわわわ」
ハァと小さくため息をつき、一様これでも成人なのよねぇ、と考える。
まぁいいわと言い、じゃお皿洗い宜しく、と押し付け外へ行くのだった。
「ん?これは」
ポスト(紙ではなく、電子メールだが)を見てみると、見たことがない物があった。
こう言う時は姉に相談ほうが早い。
玄関を開け、戻るのだった。
「これは魔法高校の入学書」
ふうを切り中身を確認し、そう呟く。
「?、魔法高校ってなによ?」
頭の上で大きなクエスチョンマークを、作りながら質問する。
「あぁ、えぇと、ブライトネス魔法研究高校て、聞いたこと、ないよね」
「うん」
「それじゃ、軽く説明するね」
ブライトネス魔法研究高校。
ブライトネス魔法研究高校は、太平洋に浮かぶ人工島の中にある。
その人工島はブライトネスと言い、大きさは北海道の約1.5倍くらいである。
「えぇ」
「まあ、驚くのも、いいけど、ほら、科学だって、にっしんげっぽぉって言うし」
ブライトネスは主に魔法と言う現象を研究している。
魔法は体内魔力を消費し、放つことができる。
「まぁ、スゴそうに見えても、サクヤが、使えるやつと比べたらねぇ」
「ショボイの?」
「うん、いちいちえいしょーしなくちゃ、なんないしぃ」
んんと軽く咳をし
「まあ、行って見たら、解るんじゃない?」
「えぇ!?」
と秋の発言に驚きを隠せないサクヤ。いやそもそも。
「学費は?秋ねぇの食事は?身分証明書は!?」
「うん?何時もダラダラしてても、貯金はあるよ。それに、身分証明書は偽造したの、作ったから」
「そっそう」
あまりの早い準備に口を開くことができなかった。
それに、と秋が口を開いた。
「たまには、いいんじゃない?」
「………」
そう何故か口を閉じずにはいられなかった。
秋の言葉に妙な力や、説得力があったのかあるいは………。
微笑む秋ねぇの、神秘的な姿に見とれていたのかもしれない。
「まあ」
そんな訳じゃない。
「別にいいわよ」
ただ……ただ。
「行っても」
自分は秋から離れたくなかったかもしれない。
あーあはは、自分が支えていると思っていたけれど…まさか支えられてた、なんてね。
「おーけぇ、じゃあいろいろやっとくね」
これがブライトネスに脚を踏み入れる切っ掛けだった。
遅くなりました。
ええと、これから修正しておく予定なので、次回投稿が遅れます。