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異世界で用心棒   作者: 鈴ノ木
17/49

拾柒

 キュイイインキュイイインキュイイイン


 「来たな・・・」


 異邦人の遺跡の神殿のような建物(異邦人の里、元魔女の部族の長の宮、天魔宮)、その中心核にある長の部屋のベッドで横になっていた羽生大介は上半身を起こすとそう呟いた。すると、「「ん、んん~ん・・・」」と、大介の両隣で寝ていた二人の女性が目を覚ます。


 「大介さん、お早うございます・・・・敵が来たのですか?」

と、大介の左隣で寝ていた緋色の髪の美女、ティアがあまり緊張感の無い声で尋ねた。

 それに対し、「ああ、そのようだ。」と、大介は応える。


 「お早うございます、大介さん。」

と、大介の右隣で寝ていた黒髪の美少女メルティスが眠気眼を擦りながらも、少し緊張感の滲む声で大介に声を掛ける。



 余談ではあるが、何故、大介が未だにティアやメルティスと一緒に寝ているかと言うと、大介は嫌がったのだがティアとメルティスが一緒のベッドでなければ嫌だと言い張り、リサナがティアとメルティスの加勢に加わった。その上、インドーラが何故かティア達に気を利かせてキングサイズの倍はあるベッドを用意して、「この里を継ぐお子を早くお作りくださいますよう。」と、いい笑顔で言ったのを見て、この事に関しては四面楚歌であることを大介は悟り一人静かに眠ることを諦めたのだった。

 もちろん大介は二人に手を出すことは無く、今ティアとメルティスはきちんと寝衣しんいを身に付けている。

 因みに、ケネスはちゃっかりとメルティスの隣に潜り込んでいた。



 メルティスがベッドの頭の上で警告音を響かせている正六面体のキューブを手に取る。と、警告音は収まりその魔法道具のキューブから光が発せられる。

 そして、メルティス達の正面中空に幾つもの画面に区切られた画像を映し出す。


 「これは、《映像通信》の魔法印を施した魔法道具【テレビジョン】です。この遺跡の周りに仕掛けた《探知・結界》の魔法道具【セキュリティ】に【テレビジョン】の映像送信器を取り付けておきました。その送信器が捉えた場景をこの【テレビジョン】の映像受信機が受け取り映像として映し出します。」

 「ほぉ、この世界の魔法道具の技術は思ったよりも随分と進んでいるんだな。」

 「いえ、これは我がアルテミス王家が異邦人から受け継いだ魔法道具を私が改良し、この世界の人間の魔力でも使えるようにした物で、まだ試作の段階の物です。ですので、これは世界でたった一つしかありません・・・・私も異邦人の力を受け継いでいるとはいえ、まだほんの少ししか異邦人の力は使えません。ですから異邦人、アテナイさまから受け継いだ魔法道具は、そのままでは使えないのです。」

 「そうなのか?」

 「はい。大婆さまの話だと、成人して完全に体が成熟するまでは、私が使える異邦人の力は限られるのだそうです。」

 「なるほど・・・あの【魔力電磁銃】もそうなのか?」

 「いえ、あれは私のオリジナルです。ですが、あれも試作品ですので・・・自信作ではありますが・・・試験段階の物でどの程度の威力を発揮してくれるのかまだ分かりません。」

 「そうか・・・・だが、リサナ義姉さんはあれを見て随分と感心していたがな。」

 「はい。世界最強と言われている黒衣の魔女リサナさんからは太鼓判は頂いています。が・・・実戦でまだ使ったことが有りませんから・・・」

 「そうか・・・まぁ、どちらにしろ相手を驚かせられれば十分だ。」

 「はい・・・・頑張ります。」


と、大介とメルティスが話しているとブツンと、映像が途切れる。


 「やはり、結界は簡単に破られてしまったようですね。」

 「敵は十四人写っていたか・・・」

 「はい・・・」

と、大介とメルティスが話していると、

 「〈〈ご主人様、失礼いたします・・・・この異邦人の里に入り込んできた賊は間違いなく十四人です。〉〉」

と、インドーラの声が何処からともなく聞こえてくる。

 「よし。分かった。メル、着替えたら直ぐに屋上に上がるぞ。ティアとケネスは治療室でリサナ義姉さんと一緒に待機していてくれ。」

と、大介が言うと「「「はい。」」」と言って、ティアとケネス、メルティスは直ぐに行動に移る。


 そして、

「インドーラ、準備はいいか?」

と、大介が尋ねると、

「〈〈はい。準備万端調って御座います。〉〉」

と、インドーラからいい返事が返ってくる。

 それに対して「よし。」と、大介は満足したように返す。


 間も無くして、「大介さん、準備できました。」

と、大介にメルティスから声が掛かる。

 「・・・早かったな。」

と、大介が言うと、

「はい。戦時には一分一秒を争う時がありますから、身支度は素早く出来るように鍛えられています。」

と、メルティスは笑顔で応える。

 「そうか・・・・よし。インドーラ、俺とメルティスを屋上に送ってくれ。」

と、大介が言うと、

「〈〈畏まりました。〉〉」

と、インドーラの声が聞こえ、大介とメルティスの足下に魔法陣が浮かび上がり二人の体が光に包まれる。

 そして、光に包まれた大介とメルティスはその魔法陣に吸い込まれていった。


 着替えを済ませたティアとケネスは、

「「ご武運を・・・」」

と、声を掛け大介とメルティスを見送った後リサナの居る治療室へと向かった。




 「メル、どうだ見えるか?」


 大介は天魔宮の屋上で腹這いになり、同じく大介の隣で腹這いになって【魔力電磁銃】の【照準器】を覗き込んでいるメルティスに声を掛ける。


 「はい。この【照準器】には《暗視》の魔法印も施してありますから。」


 大介達は天魔宮の屋上に出ると、かがみ込みメルティスは【魔力電磁銃】の【照準器】を覗き込みながら、大介はメンドゥーサ達の気配を探りつつ月明かりをたよりにメンドゥーサ達の位置を確認した。


 メンドゥーサ達は警戒しつつも堂々と姿を晒し天魔宮に向かって歩いてきていた。

 そのメンドゥーサ達の中から天魔宮から見て障害物の少ない所を、警戒しつつも堂々と歩いてくる一人の人物に狙いを定めたのだ。


 ・・・敵陣に警戒しつつもこれだけ堂々と姿を晒し入って来るとは、威嚇の意味も有るのだろうが・・・それだけ戦力的に自分達が優位にたっていると考えている証拠か・・・うまい具合に相手にとって脅威と思われているのは俺だけのようだな・・・


と、大介が考えていると、

「大介さん、何時でもいけます。」

と、メルティスの緊張した声が隣から聞こえてくる。


 ・・・さて、俺以外の脅威にどの程度耐えられるか試させてもらおうか・・・


 「よし。メル、撃て!」


 大介の合図と同時にメルティスは【魔力電磁銃】の引き金を引いた。


 バシュッ!!ウウウンンンンーーーー・・・


と、魔法騨が【魔力電磁銃】の銃口から射出される音に続いて銃身内の電磁音の余韻が響く。


 大介の居た世界のライフル銃とは違い発射反動は殆んど無いらしくメルティスはそのまま照準器を覗いていた。が、直ぐに「よし!」と言って、引き金を引いた右手を銃から離し握り拳を握った。

 【魔力電磁銃】から放たれた魔法騨が見事に相手の狙った位置に当たり魔法が発動したのだ。

 大介の目にも相手が前のめりに倒れるのを見てとれた。


 直ぐさまメルティスは次騨を横に倒して置いてある背負い鞄から取り出し【魔力電磁銃】に装填する。


 「これで、私の【魔力電磁銃】でも異邦人の力を持つ者達に打撃を与える事ができると分かりました。しかし、この夜闇の中あれだけ的が光っていたら狙ってくれと言っているようなものですね。」

と、【魔力電磁銃】の魔法騨が見事に相手を貫いた事で、先程までの緊張感が幾分か和らいだのであろうメルティスは笑顔を見せて言う。

 「だが、気を抜くなよ。直ぐに反撃がくるやもしれん。」

 「はい・・・・ですが、この【魔力電磁銃】は殆んど魔力を表に出しませんし、相手には何が起こったか分からない間に魔法騨が体内で魔法を発動します。相手が此方の位置を正確に特定するのは難しいでしょう。」

 「だといいがな・・・」

 「大介さんは心配しすぎですよ。」

と、メルティスは言い、

「次は、あの夜闇にも黒光りして見えている恐らくメンドゥーサ王女でしょう、彼女を狙います。」

と、先程倒した敵から少し離れた所に居るメンドゥーサへとメルティスは照準を合わせる。


 ・・・こりゃあメルの奴一発うまく当たった事でいい気になっているな・・・まぁ、その鼻っ柱も直ぐにへし折られそうに思うが・・・


と、思っているうちにメルティスは大介の合図無しに【魔力電磁銃】の引き金を引く。と、見事に魔法騨はメンドゥーサに命中していた。


 ・・・ほぅ、メルには銃の才能が有るのかも知れんな・・・


と、大介が感心していると、大介とは反対にメルティスは「あれ?」と不安な声を漏らす。


 「ん?どうした?メル。弾は見事に当たって相手を吹き飛ばしたように見えたが?」

と、大介がメルティスに目を向け尋ねると、

「おかしいです。今の魔法騨は相手を吹き飛ばすものではなく、先程と同じように体内で魔法を発動し、気絶させるタイプの物だった筈です。」

と言い、メルティスは慌てて次騨を【魔力電磁銃】に装填しようとする。が、慌てているせいか魔法騨を取り零してしまう。

 そして、大介が再びメンドゥーサに目を戻したとき、そこには青白く眩い光を放つ雷玉を掲げ持つメンドゥーサが目に入った。


 ・・・やばい!・・・


 「メル、下がれ!!」

と、大介は叫ぶと同時にメルティスの鎧の襟を掴み後ろへ放り投げた。驚いたメルティスは「きゃっ!」と小さく悲鳴を上げる。と、その時、


 カッ!!!!ドッッッッゴゴゴゴンンンンンンーーーーーー・・・!!!!


と、吹き飛ばされる感覚を受けながらメルティスは耳をつんざく轟音を聞くと同時に目の前が真っ白になる。


 ・・・!!!な、なに!?何が起きたの?・・・


と、メルティスは混乱し天魔宮の屋上の岩床に叩き付けられる感覚を全身に受け身悶える。が、オリハルコンの魔法鎧が衝撃を全て吸収してくれたおかげで直ぐにメルティスは起き上がり、大介が居るはずの場所に目を向ける。が、天魔宮の屋上全体を砂煙が覆い大介が居るはずの場所を、先程のメンドゥーサからの攻撃の余波なのだろうバチバチと青白く光る小さな稲光が走り明るく照らし出していた。

 その稲光に照らし出されるように人の影が一つ浮かび上がっていた。


 ・・・まさか!・・・


 「大介さま!!」


 メルティスはその仁王立ちで居る人影を見て、不安に心臓が跳び跳ねる。


 ・・・と、

「くー、今のは効いたな・・・・・・今の電撃で肩の凝りが解れたわ・・・」

と、少し間の抜けた声が聞こえてきた。


 ・・・・。


 「大介さま・・・・びっくりさせないで下さい・・・私のせいで殺られてしまったのかと思いました。」

と、メルティスは安堵と共に不貞腐れたような申し訳なさそうな声を出す。

 あはは、「済まんな・・・・それよりも・・・」

と、大介はメルティスに近づくと抱き上げ、メルティスが「きゃっ。」と驚きの声を上げると、「この隙に奴等が来る。」と、大介は言って崩れた天魔宮を駆け降りる。

 そして、天魔宮の中心核に入ると大介はメルティスを下に降ろし、

「メル、予定通り治療室で待機していてくれ。」

と言うと、メルティスはコクリと頷くようにして俯いてしまった。

 その頬を紅く染めたメルティスの顔を見て、

「どうした?何処かやられたか?」

と、大介が心配そうに声を掛けると、

「・・・・大介さんのバカ。」

と言って、メルティスは治療室へと向かって駆けていってしまった。


 それの後ろ姿を見送りながら・・・女の子はよく分からん・・・と思いつつ大介は頭を掻くばかりだった。


 ・・・しかし、直ぐさま反撃してきたということは、この程度では驚異にもならないということか・・・・ならば、ちょっとやそっとの事では退く事は無いということだな・・・




 メンドゥーサは天魔宮に辿り着くと、

『〈〈全員、辿り着いたか?〉〉』

と、全員に問い掛けるとゴウラとサディ、シャドウ以外の全員から応の返事が返ってくる。

 『〈〈よし!カレンの隊は分散して三ヶ所ある入口の二ヶ所を出入り出来ないように潰せ。そして、シャドーとサディが合流ししだい神殿のような建物に突入せよ!ゴウラは我が隊に合流せよ!〉〉』

と、メンドゥーサが指示を出すと、『『『『〈〈はっ!〉〉』』』』と、カレン、シャドー、サディ、ゴウラから返事が返ってくる。

 その時には、新異邦人討伐部隊のアーシュ、ウェース、シールス、クレーヌがメンドゥーサの周りに集まっていた。


 ォォォォォォ‥‥‥‥‥

 ォォォォォォ‥‥‥‥‥


 ・・・さっきの攻撃で獣達を怯えさせたか・・・


 『〈〈よし!突入するぞ!!〉〉』


 メンドゥーサは遠くに獣の遠吠えを聞きながら新異邦人討伐部隊の者達に号令を出し、四つある出入り口の内の一つ、神殿のような建物の北側にある出入り口に近づくと、一つの人影が出入り口の前に立っている事に気が付く。


 ・・・ぬっ!こんな近くに居て私達に全く気配を感じさせぬとは・・・


と、メンドゥーサは一瞬怯んだ。が、

「貴様が新たに来たという異邦人か!!」

と、一瞬怯んだ事を相手に悟られないように声を張り上げる。


 「いかにも、俺は御雷大介だ!貴様は?」

 「私は新異邦人討伐部隊隊長のメンドゥーサ・シン・ウラヌスだ!貴様の命と貴様が守っている者達の命を貰い受けに来た!」

 「ほぅ、そんな事、貴様達に出来るとでも?」


 ・・・・。


 「そんな余裕を見せていていいのか?こうしている間にも、私の仲間がお前が今守っている者達を襲うかも知れんぞ。」

と、メンドゥーサが言うのに対し、ふっ、と大介は笑うと、

「お前達の師である黒衣の魔女はそんなに弱いのか?」

と、問い掛ける。

「なに?・・・」・・・何だ?こいつのこの余裕は?・・・黒衣の魔女はまだ力の回復はしていないはずだ・・・「・・・ふん、そんなハッタリ私には効かん!」

と、心の内の動揺を隠すようにメンドゥーサは語気強く言う。と、その時、ドン!!ドン!!と天魔宮の二ヶ所で大きな破壊音がした。すると、「な、何だ!?」と、大介は動揺を見せる。


 ・・・やはり、ハッタリか!・・・


と、思いながら、その大介の隙を逃さず、

『〈〈メルエスお前は物陰に隠れていろ!他の者達は連携して攻撃に掛かれ!!〉〉』

と、メンドゥーサは指示を出し自らも大介に向かって走り出す。




 『〈〈ウィードとアトースは西、ミーリスとファーラスは東の出入り口を塞いでこい。私はこの南の出入り口で待機している。〉〉』

 『『『『〈〈はっ!〉〉』』』』


 カレンはメンドゥーサの命令を遂行するために指示を出す。と、指示を受けた四人は音も無く姿を消した。

 カレンは四人が姿を消すと、南の出入り口に近付きその出入り口を調べる。


 ・・・ふむ、出入り口は特殊な金属の蓋のような扉で閉じられているな・・・恐らく、この世界の魔力ではビクともしないのだろうな・・・・もしかして黒髪の男は私達が扉を開くのに手間取っている内に私達を倒してしまおうと考えている訳ではあるまいな・・・


と、カレンは考えながら自分の異邦人の魔力をその扉に流し込んでみる。と、その黒光りする蓋のような扉だけでなく、その南の出入り口付近の壁全体に、一瞬、細い光が何本も走り幾何学模様のような紋様を描き出す。と、その光は直ぐに消える。


 ・・・これは・・・


と、思いながらカレンはもう一度、今度はさっきよりも多めに異邦人の魔力を流し込んでみた。が、結果は同じで扉は開こうとはしなかった。


 ・・・ふむ、魔力だけでなく鍵呪文か何か必要なのか?・・・


と、カレンは色々試してみたが、やはり扉は開かなかった。


 ・・・これは、私では無理だな・・・シャドーを待つしかないか・・・


と、カレンが考えていると、ドン!!ドン!!と天魔宮の二ヶ所で大きな破壊音がした。


 『〈〈出入り口を塞いだら、アトースとファーラスは戻って来い。後の二人は他に出入り口があるかもしれん、標的がそこから逃げ出してこないか、この神殿のような建物の周囲を見張れ。〉〉』

 『『『『〈〈はっ!〉〉』』』』


 カレンが西と東の出入り口を塞ぎに行った者達に指示を出し、その四人から返事が返ってきた時、

『〈〈カレン隊長。シャドー、サディの二名只今より貴女の部隊に参加致します。〉〉』

と、通信が入りカレンの横にシャドーとサディが姿を現すと共に敬礼する。

 『〈〈ああ、二人ともよろしく頼む。〉〉』

と、カレンが敬礼して返事を返した時、

『『〈〈只今戻りました。〉〉』』

と、アトースとファーラスが姿を現した。


 『〈〈よし・・・・早速で悪いが、シャドーこの蓋のような扉を開けてくれ。〉〉』

と、カレンがシャドーに頼むと、

『〈〈了解。〉〉』

と、シャドウは応え、鍵呪文を解読するために扉に手を当て暫くした後、

「《閉ざしたるもの、我に応えその迷宮を開け。さすれば閉ざしたるものに我、我が魔力を与えん。》」

と、鍵呪文を唱えると蓋のような扉を含む出入り口の壁全体に、シャドーが手を当ている所から細い光が何本も走り幾何学模様のような紋様を描き出す。と、ゴゴゴン!といって蓋のような扉が下に落ちるように入り口の口を開く。と同時に、シャドウは膝から崩れ落ちるようにしゃがみ込んでしまった。


 「大丈夫かシャドー!」

と、カレンが慌ててシャドーの体を支える。

 「だ、大丈夫です。扉に大量に魔力を持っていかれただけですから。」

 「そうか・・・お前はここで休んでいろ。」

 「いえ、私も行きます・・・・と言いたいところですが、【金環】も使えない状態の今の私では足手纏いにしかならないでしょうから、そうさせて頂きます。」

 「ああ、そうしろ。」


 『〈〈よし!他の者達は私に付いて来い!〉〉』

と言うと、カレンは先頭にたって天魔宮の中心核へと入っていった。


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