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天界にて。  作者: Teraglight
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魚神鳴波



鰻を釣ろうとして神を釣ることになるとは…儂すごいのかの。

「『何しとるんじゃ』はないじゃない咲啼ぁいたたたたたた!!ちょっ、ちょっとこの針痛っ…いいぃ!!」

釣り針が口の裏に刺さって痛いらしいので強引に抜いてやった。

「おっと済まんの、手が儂の意思のまま動いてしまったわい」

「ちょっと、そこはせめて手が滑ったって言うところじゃない!?露骨に嫌がらせしてくるところちっとも変わってないわね」

「ついこの間会ったばかりでそうそう変わってたまるか」

「全く…これだからアンタは雑用係なのよ」

意味がわからん!関係なかろうが!

こやつのこういう上から目線的な態度が以前からどうも気にくわんのじゃ。

「しかし大物が釣れたもんじゃの…」

「…はっ!まさか私を食べるつもりで…」

「馬鹿かお主は。そんなわけなかろうが。…いや待てよ、猫が魚を喰らうのは大して珍しいことでもないか…」

「ひっ…!お…襲われるっ!アンタに食べられるなんて御免よ!!」

常に苛つかせおるなこやつは…。冗談を間に受けおって。

「冗談じゃよ、わかるじゃろうが」

「アンタの冗談は冗談に聞こえないのよ」

確かに儂は性格が歪んでおるというかなんというか…ってこら。どさくさに紛れて何を言うか。…まぁよい。


「ときに鳴波、お主ここで何をしておる」

まぁ腹が減って泳いでいたところに餌があって喰いついたら痛かったとかそういうことじゃろうが。

「魚神に川の中で何をしているもないでしょ。見回りよ」

「いつもこんなところまで来るのか、魚神も大変じゃのう」

「そうよ、大変なの。で?アンタは何しに…」

「なんで鰻が旨いことを教えてくれなかったんじゃ!」

「は?」

「ここの鰻は美味らしいではないか!」

「知らないわよそんなこと。てかアンタ馬鹿?そんなこと知ってても教えるわけないじゃない。同類を喰われるって最悪でしょうが」

苛つくが一理ある。

「あー、つまり鰻を釣りに来たわけね?」

「ああ、月恋様の依頼でな」

「えっ、ホントに?」

「真じゃ。というわけでお主の同類をくれ」

会話ってのも難しいですね…。

これから面白い噛み合いも研究していきます!

次回もお楽しみに!

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