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報告書3つめ 空腹と治療と報告と。

初めましての方は初めまして。


この3話からは初めて書いて投稿しているので。タイトルの「リメイク」ではないです。

以前書いていたのを消してまた再投稿しています。2話まで。


それでは。




 ――予備電力動作時間。64時間13分29秒経過にて電力の供給開始。――


 ――報告。不安定な電気供給の為、十分な電力は得られず。本部の設備利用、または小型船舶ポッドを利用し充電する事を推奨。


 ――優先行動。予備電力及び稼働電力の補充。――


 ――電力不足の為、強制再起動。速やかに電力を供給してください。……5秒後再起動。――。


 …。…。…。…。…―。


 耳から小動物達の鳴き声、葉と葉が擦れる音、水の流れる音。雨音はせず、ふうっと口から吹き掛けるような風が耳に入る。


 視界には初めの出発地点となった焼けて少しえぐれている地面、地面とは逆に綺麗な青空、十字架の小型船舶ポッド、自分。そして、女の子1人が私から数メートルの所にいた。


 女の子の姿は最後見た姿よりも、土と泥の汚れた姿だ。たった1枚で身体を隠していた布の破損も酷くて露出が多い。…ほぼ頭以外全裸と言ってしまってもよいのかもしれない。


「大丈夫ですか?」


 私は声を掛ける。その瞬間に女の子は反応。…そういえば失明していたと情報にある。


「!? 本当に魔法で起きた!」


 ゆっくりと地面に肌を傷つけながらでも私に近づこうとする女の子。私はすぐ駆け寄り女の子を抱きしめる。


 女の子の体温が適正よりも低く冷たい。凍えているのが伝わる。……他に恐怖心も含まれている様子だ。


「も、もう! お姉さんが起きなくて! ここどこか、周りも最初分からなくて! 怖かったよ!!」


「……申し訳ございません。」


「お姉さんの言う通り、魔法陣作るために色々大変だった! 地面に魔法陣描くために木の棒探したり!」


「…申し訳ありません。」


「夜は寒いし動物の叫びも怖くて怖くて! もう、本当……。」


「…………。申し訳ない。」


 私は謝罪する言葉しか出ない。


「何か、お礼をさせていただきたい。」


 私は女の子に面と面で直視して言う。瞼は開いているが瞳孔が蝋燭か何かで傷つけられたのか濁っており、彼女は確かに無視力だ。けれども女の子は見つめられてしまって照れるように、そっぽを向き、返答してきた。


「お腹減った。花ノ実とか草とか食べて、朝露を舐めてただけだから。すごく何か食べたいし飲みたい。」


「わかりました。」


 私は着用している上着を女の子に羽織らせ、十字架ポッドの中に入れて少しでも温かくし、見届けるとすぐに行動した。


 周りは木々もあり、実って食べられる果実をいくつか手に入れる。


 次は十字架の中からナイフ物を持ち出し、鳥や獣を狩猟しゅりょう。私にかかれば造作もない。無論下処理もだ。


 川が近くにあるので移動し下処理を開始。ついでに女の子と十字架を持ち運び、その場所で過ごすことにした。


 火を起こし肉を焼き、果実も手軽な調理し、簡単に作った木のコップに水を満たし、同じく木皿に調理物を乗せる。


「おまたせしました。食べてください。」


 1時間と数十分の時間で食の願いを叶えた。


「いい匂い……。」


 目は見えずとも鼻と左手でご飯を探し、食べ始める。手からこぼしそうになったりコップを傾けそうになるので扶助ふじょをするが、彼女は夢中にがっついてゆく。合間泣いたりもしながら。


 美味しい、美味しいと何度も頬張りながら私に伝えてくれる。調味料や香辛料などあれば人間にとってより刺激されるであろうがないものはないので仕方ない。


「ねえ。お姉さんも娼婦(しょうふ)の人?」


 お腹を満たし仰向けに寝転び少し経ってから私に質問してきた。


「? いえ違います。」


「じゃあ、冒険者さん?」


「私は……、……。そうですね。冒険者です。」


「そうなんだ! …………。」


 続かない会話で私が話題を変える。


「あなたにまたお願いがあります。」


「えっ?」


「魔法をまたお願いしたいのです。」


「ええっ!? またぁ!?? なんであんな痛いことをしたいの?」


「私には必要だからです。あなたにご飯が必要なように私もあの魔法でんきが必要なのです。」


「…………。わからないけど、わざと痛くして喜んでいる人は知っているからお姉さんもそんな人と思えばいいのかな? でもそうしないとお姉さん起きなかったし……。……良いよ! 魔法陣作ってあげる!」


「ありがとうございます。ではすぐに――」


「良いけど、あたしの魔法陣は自分で考えたものだから、時間掛かるよ? せめて見えていれば……。お姉さんは魔法使えないの?」


「……無理です。」


 アンドロイドだからという理由。そう伝えれば簡単だが、詳細はしっかりとある。が、伝えるべきではない。


 …私は十字架を調べる。


 ――電力残量51パーセント――


 ……私自身の電力残量も調べる。――12パーセント――


『……監視塔へ。これまでの状況により。少女の協力が必要。監視塔の指示がなければこれから自助の為の単独行動の予定を送りします。違反の場合、速やかに返答を求めます。』


「……………………お嬢様。これから言う事を聞いて、その通りに行動して欲しいのですが。お願いできますか?」



 

――――。


 私がやって欲しい事を1つ1つ告げる度に女の子は混乱しそうになっていった。難題的なのは発言していないが女の子にとって「目が見えるようになるから」という言葉が混乱のキッカケになったのかもしれない。


「本当にこのじゅうじかで眠っていれば目が治るの?」


「はい。この十字架はこは、あなたの魔法で少しだけ医療ができるようになりましたので。」


 女の子の緊張を和らげながら十字架内に案内。布と一時的羽織らせている私の上着を脱がせて全裸へ。

 

 余談だが女の子の髪色が白だと判明。短めの髪の長さだが耳を隠せる程。


 小型船舶じゅうじかの機能は多彩で私にないものが有る。とても強い電気量を受けても私の倍以上をしっかり蓄えられる。地下での強段階電気系魔法と私を目覚めさせてくれた魔法でんきも受けていたようで回復している。


 その電力を使って瞳孔手術をする。…私の電力も使えばギリギリ成功だ。


「それでは扉を閉めます。すぐ眠くなるので、ゆっくり息を吸いながらおやすみください。」


「う、うん。起きたら、頑張るね。」


 さようならと意志を表すかのように濁った瞳孔を瞼で閉じ、微笑む女の子。私は「お願いします」と最後にもう一度伝えて扉を閉める。


 …………監視塔からの返信はない。…………………これは女の子の為にではない、自分の為。その理由で手術を始めた。




読んでいただきありがとうございます。


簡単な人物メモ↓


主人公… 女性型アンドロイド  長髪と瞳の色が緑色が特徴的な機械人間。


女の子… 右肩から右手までが無い片腕の女の子で更に目が見えない。 子供(年齢的には書いてませんが9~13歳と一応記入)



ここから補完というかネタバレでないとは思うけれどネタバレかもしれない……ので一応注意↓








2話にて。1話で死ねって言ってた女の子。主人公が強制停止している間。女の子は魔法後に主人公に近づいて魔法陣で描くのに使った木の棒でベシベシ叩き。折れたので片手で叩いていたら違和感を覚え、確かめると女の人と気づき、娼婦の人が私を助けに来たと思ってしまいました。何故地下にいたのかはまだ秘密ですがそんな場面があったので2話で女の子は謝っているのです。

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