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クローバー&ロイド   作者: パピドラ
冒険者編
20/22

報告書20つめ 友達を探して。

ずいぶん長くなった。仕事とかで。投稿遅いです。




 手当たり次第火を生ませて住めなくさせられた村は数年間で簡易質素ながらも衣食住が約束されるまでに回復されていた。場所によっては薄い壁の中から男の興奮した息づかいと女の甘い声が聞こえてくる。その村は女性達が身体を売って村を養う事が主力だ。女性専用の村もあるらしいが、この村は主に成人男性専用遊戯者御用達だ。


 ……っと言っても数百年、遊戯者プレイヤーが利用された情報がなく放置していたせいもあって、3年前に助けた女性達の4割は病気持ちや悪対応で障害を持ってしまった者もおり、衛生的な面を主にブルースターは見直し管理する事にした。


 管轄組合最高責任者ブルースターの指示で復興から今現在村に派遣されている4割は全員機械人間アンドロイドが各別職業で監視している。主にチカラを入れている衛生面は定期的な健康診断と病気持ちの者をナノマシンで治療する。ナノマシン技術は隠さなければならないので治癒魔法という事にしているみたいだ。


 完全復興まで無償社会活動ボランティアとして村長には了承済み。今後村の安全な発展と機能と守り方の方法ノウハウも教えている。病気の治療や難題発生で困難の場合は低料で依頼を受けると契約もしたらしい。


 ……その村に行きたいとブルースターに伝えたら理由をしつこく聞かれ、クローバーをだしに誤魔化す。クローバーが育った村であるが、クローバーを嫌っている村であり、それでもクローバーは罪滅ぼしに支援金を送っている。


 その村を調査したいと一点張りでようやく許可を得たが、移動物は経路情報が記録されるだろうし、衛星映像カメラで私の痕跡を調べるだろうから、ファルシの約束を守る為に良案を考えなければならない。それまでクローバーの用事に付き合う。


 村に入って歩き続けると私やシロタエギクとクローバーに送る視線が多い。なおファルシはいない。なので外来女性達という理由もあるかもしれないがクローバーに気づいた者がボソボソと言葉を出す。


「なんで来たの…。」


「死んでしまえよ。」


「あいつよ。村を滅茶苦茶にしたガキ。」


「…許さない…。」


 わざと私達に聞こえるよう罵声する者もいた。気にしてないように気にしているクローバーの側に寄って背中に触れて支えた。シロタエギクも考えは同じで手を繋ぎ、クローバーの行きたい場所へと引っ張る。


「シロちゃん……。」


 愛称か略なのかは不明だがいつの間にかクローバーはそう呼称していた。シロタエギクも「クロ」と呼んでいた事がわかったのはギルドで待ち合わせし集合した時の数日前だ。


 ふるふると震える身体と声。精神にも負荷が掛かり弱ってしまったクローバー。しかし彼女はそうなると知った上で前へ進む。


 人数ひとかずが多い所から少ない所へ。少ない所から人の気が無くなり、代わりに日向ぼっこしている小動物が多くいる野原へ。その場所は3年前崩壊された建物があった場所。そこまで歩くと目的地もすぐだ。


 クローバーが向かった場所。それは子供達の隠れ家的に活躍していた大樹。3年前の賊達が火を付けたような跡はないが大樹のウロを出入りしている様子はなく、手入れもされていないので他植物のツル達が大樹を侵食するかのように上へ上へとしがみ付いて拘束している光景だった。


「……やっぱり、いないよね。」


 クローバーのため息と悲し気交じりの言葉。大樹に触れるとじっと動かない。


 口から何やら独り言をつぶやいている。ウロで楽しかった記憶を自分で自分に伝えているみたいだ。


「ロイド様。どうしましょうか?」


 シロタエギクが私に問う。会いたい人がいるとシロタエギクも知っているので、今クローバーがしている行為に疑問なのだ。


「そっとしときましょう。」


 どんな言葉を掛けていいのかなんて私もわからない。クローバーのお願いはとりあえず叶えたので一度放っておいて自分達が使用した動物を利用する乗物まで戻る事にした。



 ――――。


『クローバーの様子はまだ変化ありません。続けて観察します。』


 シロタエギクはクローバーと共にいると言う事で私1人で行動中だ。何かあればまた通信が来るだろう。


 私は乗物の中にある道具の確認をしていた。周囲には機械人間なかまが守衛をしているから盗まれても心配はない。それでも人間らしい行動は必要だと私は考えて無駄な行動をしていた。


 そんな時だ。


 ドンドン。馬車の壁を叩く音。外に顔を出すと赤髪の女性が何も興味を持たなそうな睨み目つきで私を見る。


「お姉さん。話があるんだけど良い?」


 年前拉致監禁されて死にそうながらも救えたクローバーの親友だ。


 外に身を出して彼女と対話が始まる。


「なんで、あいつがいるの? 連れ帰ってくれない?」


「……あの子はあなたに会いたがっている。」


「あいつのせいでっ! 村も皆も!! 私もっ!!! 会いたくないし! むしろ殺してやりたい!!」


 憎しみある感情こもった言葉と叫び声。周囲いる人間が注目する程。


 私は乗車の中から予備緊急用の小剣を取り出して彼女に渡す。


「…殺せば良い。君がそれで満足できるのなら。」


「なっ!?」


 睨みつきだった目がぎょっと円を描くような目つきへと変化。拒否するような小刻みに震える手はそれとは反対に凶器物を受け取ってしまう。


「ギルドはしっかりと認識承諾している。クローバーは殺されても殺した人が村の者なら罪を問わない。……クローバーもギルドに承諾している。…嘘だと思うなら数日は掛かるがギルドに確認しても良い。」


 腕を組んで彼女にもう一押しする自分。


「君になら殺されても文句はないはずだ。クローバーのせいで村は大火事。村人男性は皆殺し。女性達は薬物中毒と性処理。君もその――。」


 最後まで言おうとした所で彼女は再び私を睨み、背を向けて走り去る。


「…………お前は何を考えている?」


 背後から金属音を鳴らしながら近づく者。ファルシだ。


「問題ありません。クローバーはあの彼女に会いたがってましたし、さっきからずっと避けていた彼女がようやくクローバーに会う決意をしたのでこれで解決です。……それにクローバーは強いですから死ぬ確率は低い。」


「…………しっかり調べたのか?」


 ?


「あの赤髪ガキはこの村の守衛兵だ。依頼で俺も何度か稽古を付けているが手強いぞ。」


 私はファルシのその言葉の確証を得る為、赤髪娘の情報データを調べる。


 村を監視している衛星と通信。………彼女は3年前、村の復興時に自ら守兵を志願。ブルースターが派遣した指導者達の訓練と自己鍛錬と同時に魔法も覚える。時には上級冒険者との手合わせと数週間山籠もりで怪物モンスターと戦う。武器は使わず武道家型だが魔法を同時に使用する。女性の名前は無く、名付けられるのを嫌がる為、赤髪の子を呼ばれている。


「……軽率だったようです。」


「……それだけじゃねえよ。……『殺せば良い』とか言うのは違うと思うな。ちゃんとした人間ならそんな事は言わない。もう少し思考しろ。」


「…………。」


 私は無言のまま。赤髪を追う。ファルシは付いてくる様子はなかった。




簡単な登場人物のおさらいとか。



主人公……アンドロイド。名前は『ロイド』 長髪で髪と瞳の色が緑色が特徴的な機械人間。

剣士用冒険者衣装と軽防具装備の姿。首に輪形の爆弾を掛け、階級の分かる鍵を結び付けている。

鉄鍵階級の中級冒険者 となる。






小型船舶ポッド……名前は『シロタエギク』 元々主人公専用ポッドで機械でも生物でも医療行為が可能。また、ナノマシンの塊のような物なので変形自在。ブルースターの案により擬人化となる。両目と首を隠すように目立つ銀色髪の少女。……布生地目立つ旅人用の服装を着衣。大型リュックを背負い、両手に長方形武器箱を1つずつ持っている。

鍵階級は鉛鍵。 下級冒険者。






女の子……名前は『クローバー』 右肩から右手までが無い片腕の女の子。白色の長い髪と白い瞳が特徴。少し大人へと成長した。防御力を捨てた白色を主張する衣服姿。指だけ露出した手袋をはめて、魔法を使用する時は指を鳴らす。

右手の義手を付け、革製布で巻いて首に吊るしています。

鍵階級は上級冒険者。鍵色は青銅。 






ブルースター … アンドロイド(主人公の後継機) わかよたれそ つねならむ  の組織の一員でその町のギルドを操る最高責任者。水色の髪と瞳が特徴。主人公の後継機。主人公に対してやけにスキンシップが過剰。






黄緑色の髪と瞳のアンドロイド……名前は『ポコロコ』たまに喋ると伸ばすクセがある。「だめー わたしはー」など。ブルースターと同じく、主人公の後継機で妹にあたる。






ファルシ……青年の男性。鎧姿だが頭装備はしていない。武器は長短直刀の2刀流使い。遊戯者プレイヤーの可能性。

アンドロイドの事を知っているようだ。

鍵階級は上銅鍵。 特級冒険者。

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