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ギルティなギルロッテ様  作者: 月迎 百
ギルティなギルロッテ様
5/34

5 捜査開始!

どうぞよろしくお願いします。

「私も同行します!」

 リアーナは叫んで、ボックス席のドアを開け入って行った。


「お嬢様、聞いてましたよね! 私もルーベルト様とその黒いドレスの女性を探してきます!」と話す声が聞こえ、なにか女性の声が小さくぼそぼそと聞こえたが聞き取れない。

「気をつけてな、リア!」と伯爵の大きな声がして、リアーナが出てきた。


 ドアを閉めたリアーナは「行きましょう!」とルーベルトを見てから、エドワードにも目をやった。

 エドワードが少しうれしそうに微笑んだ。


 ボックス席の入り口を過ぎたあたりで一度立ち止まる。

「黒いドレスの女性は、ルーベルト様とエドワード様以外にも目撃されているのですか?」

 リアーナの言葉にルーベルトは頷き、マイヤー副局長に報告に来た隊員に確認してから返事をした。


「ああ、すでに何人か目撃情報が取れているそうだ」

「どこで?」

「え?」

「目撃された時間と場所、犯行時間とその場所!」


 リアーナの言葉に副局長が壁に掛けられた劇場の見取り図の所までリアーナ達を連れてくると、集まった目撃情報を時系列で場所を指し示しながら話す。


 それをじっと聞きながら見取り図を見ていてたリアーナが言った。

「お嬢様だと思われる目撃情報は外します。

 この、劇場に入ってくる所からこの時間、この導線で動いているのはお嬢様と伯爵と私です。

 それ以外に入場の目撃が情報がないので考えられるのはひとつ……。

 劇場内で黒いドレスに着替えたということでしょう。

 そして、私達はすでにこの時間ボックス席の個室に入り動いていません。

 ここからの目撃情報は着替えた後の犯人の動きですね。

 これをたどると……」

「……衣装倉庫?」

 エドワードが気がついたように言った。

「行ってみましょう」

 リアーナが歩き出すので、エドワードが慌てて隣に並んで歩き出した。

 ルーベルトと副局長もその後ろから付いて行く。


「あのメイドは何者だ?」

「ヒューバート伯爵家のメイドです。

 シャルロッテ嬢の嫌疑を晴らそうとしているのでしょう」

 ルーベルトが副局長の問いに答えている。


 衣装倉庫に到着すると、倉庫の管理をしている女性がいた。

「治安警備局が何の御用でしょう?」

 女性はおびえている。

 そこへ劇場の支配人が駆けつけて来て、一緒に立ち会うことになった。


 リアーナは隊員に「黒いドレスと金髪のウィッグの数が合うか確認して下さい」と頼んだ。


 リストを出してもらい確認すると、ブラックドレス1着、金髪のウィッグ1台が足りない。


「誰に貸し出したんだね?」

 支配人に言われ、顔面蒼白になった倉庫番の女性が首を振る。


「私は貸し出しをしていません!

 今朝、確認した時にありました!」

「倉庫から席を外した時間は?」

 ルーベルトが聞いた。


「……昼に、食事に誘われて……」

「誰に?」

 支配人が詰問するように言った。


「お嬢さんです……」

「えっ?」

「支配人のお嬢さんですよ。コゼットさんです!」

 

 今度は支配人が顔面蒼白になる。

 それを見て倉庫番の女性が慌てたように話し出す。

「コゼットさんと付き人の方が昼食を一緒に外に食べに行かないかと誘ってくれ、仕度をするために手洗い場に行っている間、ここの番をして下さいました。

 外出する時にはここは鍵を掛けましたので、その時だけです」

読んで下さりありがとうございます。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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