表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

入学式

こんな入学式なら良かったなぁ〜と感じているDKです。

1人きり。

入学式なら誰でもそうだ。

最初は1人であるが、そこからだんだんと友達が出来ていく。

実の所、その時出てくるのは人間関係だ。

ドロドロとしていたり、あっさりしていたりグループによって独自の社会を築いている。

僕、荒志麻 庄司はその社会に囚われるのが嫌だった。

入った途端に嫌悪感を示し、一人で生きてきた。

この1年もそうだと思っていた。


しかし、そんな想像はいとも簡単に崩れる。

「ねぇ、君って小説好きなの?」

いかにも単純な質問。だが、それが僕にとっては輝いて見えた。

純水のような混じりっけのない瞳で僕を見てくる少女。

本当の純粋な人間に出会ったと思った。

これでも人を見る目には少なからずの自信がある。スポーツのスカウトのように鋭くは無いが。

「おーい」

僕の目の前で手をパタパタさせて再度質問をする少女。

自分の世界から帰ってきた僕は慌てた様子で言う。

「あ、ご、ごめん。それでなんで僕が小説好きだと思ったの?」

それを聞いた彼女は大きな目を閉じて顔を傾かせた。

「うーん、なんとなく?」

「おい、根拠を言ってくれ」

「いやぁ?ただなんとなく私の勘がそう言ってたから。」

「まぁ、確かに小説は好きだしよく読むけど、、、」

「あ、やっぱり?!やりぃ!予感的中!」

彼女は小さくガッツポーズを取る。

「ちなみに聞くけど的中率どんくらい?」

「、、、」

彼女は押し黙った。

そして、頬に小粒の汗を浮かばせ言った。

「これで初めて」

「なんか、自分が恥ずかしい」

「なんで?!」

「いんや、僕がこんなやってる事が脳筋みたいな人の勘を当ててしまうような人間だったって事に」

「ひっどい」

ジト目でこっちを見るがそんな事僕にはどうでもいい事だ。

そして、間もなく入学式が始まる時、彼女は僕に二カーッと笑って囁いた。

「これからよろしくね?暇人くぅーん」

やや心臓が早くなったような気がしたが気の所為として片付けぶっきらぼうに僕は言った。

「差別やめい」

死にたいなら、その想いをぶつけよう。さすれば多少楽になりますよ。多少ですが。どこに需要があってこれを書いてんだか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
え? 終わり? 続きがみたーい
2024/12/05 23:10 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ