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ミナライの旅  作者: 燕屋ふくろう
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王国の資料

港町と、この城の間に小さな漁村ができた。ひとりでやっていけないようなところと貿易をする気はないので、放置する。


そんな姿勢をとっていたら、漁村が忽然と消えた。

やる気がなくなったのか、ここでは経営に不向きだと悟ったのか。どちらにせよ我関せずの姿勢を貫いていたので、そこまで気に留めなかった。


だが、とある報告で王国ではその漁村の話でもちきりになった。



その村は建物も船も、一晩で無くなったのだという。まるで、最初から何もなかったのかのように。


オカルトが好きな国民はそれはそれは盛り上がって現地に赴いていたが、もしかしたらモンスターの仕業かもしれないので一切禁止した。

だが、監視を抜けて現地までたどり着いた子どもがいたという。




「なーんにもなかったぜ。つまんねえの!」




大声で自慢げに話していたせいで、子どもは衛兵に引っ捕らえられて事情聴取までの騒ぎになった。

子どもは抵抗した。「ほんとうになにもなかったんだ」と。


咎めているのは大した情報がないところではなく、勝手に現地に赴いたことなのだが…。


とにかく、その子どもが罰を逃れようと洗いざらい話したおかげで、本当にあそこから村がまるごと消えたのだとわかった。


「奇妙な話だ。」…だけで済まされる訳も無い。立地的に彼らは隣人と言えるし、ここの国民は信心深いから「我々にも神の天罰が…?」などと言って放っておかないだろう。調査の依頼を出してくるに違いない。奇妙な派遣先に飛ばされたものだ。


仕方ない。その村を神のご加護を借りて救うとしよう。近くに村の住民がいないか探してみるか。


少し退屈な作業になるが、捜索は体力を使う。

早く風呂に入って眠らなくては。

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