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不注意で、生まれ変わりました。  作者: 水無月ツクナ
第一章 2回目の人生だから、慎重に・・・
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1-3 初めての獣人族


(私がこの世界に来て、もう一ヵ月ぐらい経つな・・・。)


 スライムにも見た目から「アクア」という名前を付けた。

 あとから「鑑定」した結果、従魔契約がされた二匹は、

 種族:シアウルフ  名前:リュウ  性別:オス  年齢:三ヵ月  主:ユーリ

 種族:スライム   名前:アクア  性別:不明  年齢:二ヵ月  主:ユーリ


 という事になっていた。

 従魔に関しては、あまり分からなかった・・・。

 セルトさまが用意してくれた本も宣言通りに時間が経った消えてしまった。

 念のために、それまでに覚えれることが覚えて、地図は大まかに木の板に書き写した。

 生息する薬草や毒草、果物などに関しては、自分で手に入れれるモノに関しては持ち帰ってよく観察してから、アイテムボックスに保管している。

 「アイテムボックス」というのは空間魔法の初級で従魔魔法に比べたら珍しくはないけど、それでも使える人は少ない魔法らしい。


 まぁ、空間魔法なんて使えたら色々便利過ぎて悪用されかねないしね・・・。




 そして、ちょっと仲間が出来て「リュウ」との連係プレイが可能になったので、ユーリは少し行動の範囲を広げていた。


 二匹が仲間になって、二週間ぐらい経ったある日暮れ、小屋へと戻ろうとしていた時にある親子と出会った。




「あ・・・!」


「!!

 魔獣・・・じゅ・・・従魔なのか??」


 獣人族の親子で父親らしき人が子供を背負っていた。

 ユーリは「リュウ」を抱き上げ、「アクア」はカバンの上に乗っかってきた。


「うん。ユーリ。

 この子、リュウでこっちのカバンに乗ってるのがアクア。」


「・・・??

 あ、ユーリってキミの名前か。

 俺は獣人族のレオン。

 で、背中にいるのが俺の息子のライだ。


 本当はもう村に戻っているつもりだったんだが、コイツが森で怪我してしまって。

 薬草を探そうが村に帰ろうか迷っていてんだ。」


「怪我?」


「あぁ。怪我って言っても足を強く捻っただけだ。

 安静にしてれば2・3日で治るさ。

 そのうち、コイツが寝てしまったな・・・。

(息子と同じぐらいの年齢の子供が一人で・・・?

 従魔がいるのも驚きだが、この森も奥まで行かない限り、危なくはないが・・・。


 同じ歳なのに、あんなにしっかりとして・・・。)」


「・・・でも、もう暗くなるから森での移動は危ない。

 もし、良かったら一晩泊まる??

(まぁ、親子連れで悪人ではなさそうだし、あの子の足首に応急処置はしてあるけど、固定とかしてない・・・。

 それに、「リュウ」と「アクア」がいるから身に何かあっても多分大丈夫。)」


「え・・あ・・・いや。

 悪い・・・と言いたい所だが、ここから村に帰るのはもう暗くなってるだろうし・・・。

 今日中に帰るつもりだったから、野宿の準備とかもしてなかったからそうして貰えると助かる。

(大の男が情けない・・・。

 俺一人だったら、別に何てことはないんだが、コイツ守りながら一晩はキツいよな・・・。

 それに、コイツが目が覚めたら大声で痛いとか言うんだろうな・・・。)」


「うん。分かった。

 こっち。ついてきて。」


(やっぱり、歳の割になんか大人っぽいし、しっかりしてるな。

・・・フィルの奴に、息子に甘すぎるとか親バカだとか言われてたな・・・。

 ライを甘やかしすぎたか・・・。


 それにしても、子供にしては移動スピードが早くないか?森にも慣れている感じだ。

 

 あの村にこんな子供なんて居たハズがないし、聞いたこともない。

 一人で暮らしているのか?

 それとも、他の誰かと一緒なのか?)



 30分後ぐらい経って、小屋に着いた。

 中に獣人族の親子を案内して、とりあえずソファに息子を寝かせるように言った。


 ユーリは棚から薬と木の板、布を持ってきた。

「今からライ?の治療する。

 レオンさんは向こうで水でも飲んでて。」


 さっき、薬などを取り出す時にコップと水差しを用意してテーブルに置いた。


「あ・・あぁ・・・。ありがとう。」


 レオンは、大人しく言われてた通りこちらを伺うようにしながら椅子に座った。

 ユーリは、レオンが巻いたと思われる布を取り、ライの右足首を見た。

 少し青く腫れてはいたが、骨には異常がなさそうだった。

 丁寧に薬を塗って、木の板で足首を固定するようにした。



 ユーリは処置が終わったので、水を持ってきてレオンの前に座った。

「これで大丈夫だと思う。

 骨には異状ないとは思う。」


「あぁ、ありがとう。

 手際が良くて驚いたよ。



 ところで、キミは・・・ユーリだったかな?」


 レオンは少し声を落ち着かせ、ゆっくりと話し始めた。



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