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093 龍と鳳凰

「ほらほら!どうした!?早く海竜を助けに行くのでは無かったのか!?」


「そのつもりだからさっさと倒されてくれないか!?真空波っ!」


戦況が完全に膠着してしまった、絶え間なくジーが放つ黒雲を真空波で相殺する、先程から同じ事の繰り返しだ。


「おぉぉぉぉっ!我が槍の錆になれぇぇぇっ!」


「だからお前の攻撃は見切ってるんだよ!ゲルト!」


そろそろだろうと予測していたタイミングでゲルトが流星撃を発動する、いなす事は出来てもダメージを与えられない、ヤツらは時間を稼ぐ為の戦いに移行した様だ、同じ事の繰り返しでイライラしてくる。


「姑息な戦い方をしやがって!そんなにオレが怖いのか!?」


「命のやり取りに汚いもクソも有るか!時間を稼げば我が杖は力を増すし海の魔神も街へと近く」


「ジー様の仰る通りだ、我らは時間を稼ぐ事に集中する、お前の様な規格外とまともに勝負する理由は無い」


段々と焦って来る、徐々に力を増すジーと一撃離脱に特化したゲルト、いやらしい組み合わせだ。


「いつまでもお前達と遊んでる訳にはいかないんだよ!悪いがそろそろ決めさせて貰う!」


今まで最上位のスキルは消費が激しい為連発する事は出来なかった、1発事にインターバルが必要だったのだ、しかし生命の指輪を手に入れた今ならば連続して放つ事が出来るだろう。


「青龍!朱雀!敵を食い尽くせっ!」


咲夜を十字に振り抜く、現れるは蒼き龍と紅き鳳凰、龍はゲルトへと、鳳凰はジーへと向かって行く。


「ええいっ!しつこいぞ!どこまで追って来るつもりだ!?」


「なんだ!?クソっ!私の黒雲が燃えていく!?何なのだこの炎は!?」


ゲルトが青龍から逃げ回り、ジーが放った黒雲が朱雀に燃やされいく、俺も最上位スキルの2連撃でかなりの力を消耗したが動けない程ではない。


「ムダだ!朱雀の炎は目標を燃やし尽くすまで消える事は無い!」


朱雀のに手一杯になっているジーの背後へと飛び上がる、俺の方にまで注意が向かっていない様で背中がガラ空きだ。


「いつの間に私の背後に!?クソっ!避け切れない!」


振り返ったジーの腕を切り落としネクロマンサーの杖を奪い取る、その瞬間朱雀の炎に抗っていた黒雲が消滅した、阻む物が無くなった朱雀が一直線にジーへと着弾しその身体を紅蓮の炎で包む。


「おのれぇぇぇぇ!燃えていく!私の身体がぁぁぁぁっ!」


身体に付いた炎を消す為に海面目指しジーが急降下する、しかし例え海中に逃げてもムダだろう、朱雀の炎はそれくらいでは消えない。


「さて、残るはゲルトだけだな、頑張って青龍から逃げ回っている様だがいつまで持つだろうか」


ジーの身体が炎で焼き崩れながら落下していく、結局海面に着く事は出来なかったようだ。

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