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303 闇の中

「…ここは何処ですか?それに私は一体…?そうだ!それよりもユイトさんは!?」


どうやら私は気を失ってしまった様です。気がつくと何もない真っ暗な空間に立ち尽くしていました。


「な…なんなんだよ!こんなのインチキだ!チートじゃないか!なんで偽核を埋め込まれたのに僕の命令を聞かないんだよ!」


「壊す…壊す!壊す!壊す!ぶっ壊す!この世界の全てをぶっ壊してやる!」


「いいから僕の命令を聞けこの化け物め!へぶっ!!」


真っ暗な空間に映画のスクリーンの様な物が浮かび上がります。スクリーンには先程までユイトさんと戦っていたカイトと言う少年が何者かに殴られ吹き飛んでいる光景が映し出されていました。


「何もかも気に入らないんだよ!創造神も偽神も知った事か!俺の思い通りにならないモノは全てぶっ壊してやる。まずはお前からだこのクソガキ!」


「や…やめて…盾よ!僕をあの化け物から守れ!」


「小賢しい!全て纏めて壊れてしまえ!白虎!!」


どうやらスクリーンに映し出されているのはユイトさんの見ている光景の様です。しかしユイトさんの様子がいつもと明らかに違います。


「なっ!?あの数の盾を一撃で!?うわぁぁっ!」


「ははははは!良いザマだな!もっと俺を楽しませてくれよ!」


ユイトさんの繰り出した斬撃が虎の形を作り出しカイトが操る無数の盾に襲いかかります。斬撃で作り出された虎は無数の盾の中心で竜巻へと姿を変えカイト諸共全て吹き飛ばしてしまいました。


「ゴフッ…ウソでしょ…こんなのって…」


「他愛ない…その程度の力で俺と互角だなんて勘違いしていたのか?思い上がりやがってこのクソガキ!ぶっ殺してやる!」


「ひっ!来るな!あの化け物を僕に近づけるな!」


カイトの命令で宙に浮いている全ての装備品がユイトさんへ一斉に襲いかかります。膨大な数の装備品から繰り出される攻撃の数々。ユイトさんの視線を映し出すスクリーンは土煙や爆炎で何も見えなくなってしまいました。


「やった…ははは!僕はやったんだ!あの絶対王者のユイトを倒したんだ!」


「誰が誰を倒したって?もう一度言ってみろよ?」


「な…なんで無傷なんだよ!?やっぱりチートだ!ズルいぞこの卑怯者!」


カイトの攻撃はユイトさんに傷一つ付ける事も出来ませんでした。ユイトさんが鬼神刀咲夜を一振りするとカイトの操る装備品は空洞の壁や天井まで吹き飛ばされてしまったのです。


「本当にムカつくクソガキだな。次は俺の番だ」


尻餅をついた様な形で倒れているカイトへとユイトさんが近づきます。そして私の知っているユイトさんとは思えない冷酷な声で言い放ちました。


「お前どうやって死にたい?」

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