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281 戦果

「おーい!レイ、アン!無事だったか?」


手を振りながらユイトがこちらへ向かって来ます。隣にはオウル師匠の姿も見えます、どうやら2人とも戦いに勝利した様です。


「はい、何とか2人でレッドドラゴンを倒す事ができました。ユイトが渡してくれた装備のおかげです」


「本当は2人を助けるつもりだったんだけど途中で他のレッドドラゴンの襲撃を受けてしまったんだ。助けてやれなくて悪かったな」


「テミス達の方は大丈夫なの?あの3人も新手のレッドドラゴンを相手していた筈だけど」


「彼女達も無事レッドドラゴンを倒したよ。今は向こうで死体の後始末をしてくれている」


どうやら皆レッドドラゴンに勝利出来た様です。私とアンがあれ程苦戦した相手をあっさりと…


「レッドドラゴンの魔核はかなりの高値で買い取ってもらえるみたいだからな。それに肉も絶品だ、全部は無理でも出来るだけ確保しておきたい」


「あの…私達もレッドドラゴンを倒せたのは倒せたのですが跡形も無い程に木っ端微塵にしてしまいました、魔核の回収は不可能だと思います。すみませんでした」


「気にしなくても大丈夫だ。金には困ってないしレッドドラゴンの肉だって全部回収していたらアイテムバッグがパンパンになってしまうからな。それよりレイとアンが無事でいて本当に良かったよ」


ユイトはあっけらかんと言い放ちましたがドラゴン一頭分の素材の価値は計り知れません。冒険者のパーティがドラゴン一頭討伐しただけで一生遊んで暮らす事が出来ると言われている程です。


「2人揃って姿を消していたから皆で心配したよ。一体なんでこんな真似をしたんだい?」


オウル師匠が爽やかな笑顔で私達に事情を聞いてきました…がこの笑顔はマズいです。オウル師匠が怒っている時の顔です。


「アン、貴女は私の話に合わせて下さい…オウル師匠をこれ以上怒らせたら一体何をされるか分かったモノじゃありません」


「えっ?別に本当の事を言えばいいじゃない?レイの大切なペンダントを取り戻す為の事だったんだからオウルだって怒りはしないわよ。ホラ、今だって笑顔だし」


小声でアンに耳打ちしたのですがそれはムダに終わりました。アンはオウル師匠にも聞こえる声で会話を返してきたのです。


「なるほどね…それでも僕やシグマを呼びに来るくらいの事は出来た筈だよ?今回は無事で良かったけど下手をすれば2人とも死んでしまっていたかも知れないんだ。これは深く反省してもらう為に何か罰が必要だね」

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