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277 デーちゃん

レッドドラゴンが地上に落ちた地点にはまだ土埃が収まらず様子を伺う事が出来ません。


「ここから眺めていてもラチがあきませんわね…ちょっと近づいて確認してきますわ」


「アンタが行く事ないわよ。もう悪魔に様子をみる様に命令してるから少し待ってなさい」


「そうだったのですね。ところであの悪魔に名前はないのですか?いつまでも名前がないと少し不便だと思うのですが…」


「名前なんて知らないわ。でも確かにアンタの言う通り少し不便だとは思うけど」


「ん~じゃあデーちゃんって名前はどうですか?うん、ぴったりな名前ですわ」


「ちょっと!人の悪魔に変な名前付けてんじゃないわよ!悪魔だからデーちゃんだなんて安直すぎるわ…!?危ない!何かくる!」


土煙の上がる方から何かがこちらへと向かってきます。アンの悲鳴にも似た叫び声に合わせその場を跳びのくと一筋の閃光が先程までいた場所へと着弾しました。


「あっぶなかった~!何よこの攻撃…まさかあのドラゴンが?」


「火炎のブレスを凝縮して放った様ですわね。こんな攻撃まともに当たったら骨も残りませんわ…」


チリチリと肌が熱に焼かれる感覚。先程までいた場所着弾した光線は地面を溶岩の様にドロドロと溶かし近くに生えていた木をその熱量で消滅させました。あの光線を直接受けたら人間の身体なんて跡形もなく燃やされてしまうでしょう。


「まだまだあのドラゴンはやる気みたいね。いいわ、向こうがその気なら…デーちゃん!そのドラゴンをぶん殴ってしまいなさい!」


アンが土煙の中にいる悪魔もといデーちゃんへと命令を飛ばします。なんだかんだ言いながらアンもデーちゃんの名前を気に入ってくれたみたいです。


「グギャァァァァァ!!」


「何よ、全身ボロボロになってんじゃない?そんな状態で私達を相手しようだなんて舐められたものね」


「大人しく退いてくれるなら追いかける事はしませんが…仕方ありませんね」


土煙の中からレッドドラゴンが吹き飛ばされて来ました。背中の翼は地上に叩きつけられた衝撃でボロボロになり口に生えた牙はデーちゃんに殴られ何本が抜け落ちてしまっています。


「グルルルルルゥ…」


それでも戦意は衰えてない様で体勢を整えたレッドドラゴンは私達を睨みつけながら低く唸り声をあげています。


「余り苦しませるのも気がひけるわ、レイ、そろそろ終わりにしてあげしょう」


「えぇ、アン、私に考えがあるのですがデーちゃんに命令をお願いできますか?まずはあのドラゴンを…」

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