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025 冒険者ギルド

黄昏の巨人亭で一晩過ごした俺達は魔石を換金する為に冒険者ギルドを探していた。


夜中にサクヤが寝ぼけて俺のベッドに入ってきたり、それを見たアイギスが「ずるい」と言って乱入してきたりしたせいで余り眠れなかった、最近うちの子達はやたらとアグレッシブだ。


宿の女将さんに冒険者ギルドまでの簡単な地図を書いてもらった、地図を頼りにギルドを発見出来たのだが…


「ここで間違いないよな?」


「はい…看板にも『冒険者ギルド アイロンスティール支部』って書いてありますけど…」


「ん、お化け屋敷」


人のいる気配が無い、窓には蜘蛛が巣を作りさながら廃墟の様だ、中に入ると1人の老人がカウンターでウトウト船を漕いでいた。


「おお、すまないね、なにしろ人が来るのは久しぶりなもので」


目を覚ました老人が俺達に気づいた。


「ここって冒険者ギルドですよね?」


「さよう、儂はアイロンスティール支部長のガリアムじゃ、何かギルドに用かい?、すまんが依頼は受けられないんじゃ、冒険者が街に残っていなくてねぇ」


「何かあったんですか?俺達は魔石を買い取って貰いに来たんですが」


「ほう、久しぶの客人じゃ、どうせ誰もが来ないじゃろうから儂の執務室で話そう、お茶ぐらいご馳走するよ」



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「半年程前にこの街の領主が代替わりしてのぉ、その領主が護衛を雇う時は傭兵を使う様に命令をだしたんじゃ」


「どうしてそんな命令を出したんですか?幾ら領主でも横暴だと思いますけど」


「新しい領主は若い頃から街のチンピラ達と悪さばかりしとってな、いつだったか酒場で若い娘を乱暴しようとした時に冒険者にこっ酷く絞られた事があった、その仕返しじゃろうて」


なんて器の小さな領主なんだ、小物臭がプンプンする。


「完全に逆恨みじゃないですか!女の敵です!」


「ん!ダメな大人」


うちの女性陣が怒りの声をあげる。


「この街は近くにモンスターが少ないせいで商人達の護衛依頼が無くなると冒険者達も街を離れて行ってのぉ…このざまじゃ」


「酷い話ですね、抗議はしなかったんですか?」


「もちろんしたさ、ギルド本部からも抗議してもらったが野盗相手なら傭兵団の方が慣れているの一点張りで取り付く島もなかったんじゃ、この辺りは昔から盗賊が多いからの」


悔しそうにガリアムさんが顔を歪める。


「そうそう、魔石の買い取りじゃったな、久しぶりの儲け話じゃ、品物をみせてもらえんか?」


俺はマジックバックから魔石を取り出した。

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